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五輪マラソンで起きた前代未聞の悲劇 金メダル目前で暴漢が妨害→3位転落、会見で残した言葉に世界が感動【オリンピック事件簿】

THE ANSWER / 2024年8月10日 14時3分

金メダル目前で暴漢に妨害され、銅メダルとなったデ・リマ(右)

■夏季五輪で起こった事件を振り返る

 パリ五輪もいよいよ終盤戦に入った。夏季は1896年に第1回大会が開催され、今回で33回目。数々の名場面のほか、記憶に残る“事件”も起きてきた。4年に一度のこの機会に、過去の出来事を「オリンピック事件簿」として振り返る。2004年アテネ大会男子マラソンでは、先頭を走っていた35歳のブラジル人ランナーが乱入者の妨害を受けて失速。前代未聞の悲劇で確実と思われた金メダルを逃す結果になった。

 世界記録保持者のポール・テルガト、3大会連続メダルを狙うエリック・ワイナイナなど強豪に注目が集まったレース。中盤で抜け出したのは、35歳のブラジル人ランナー、バンデルレイ・デ・リマ。伏兵の快走に後続は突き放され、金メダルは確実と思われた。だが、35キロ付近で沿道から飛び出してきた男に抱きつかれ、コース外に押し出されるハプニング。周囲の観客に助けられて何とかレースに復帰したデ・リマだったが、大きなタイムロスに加えてリズムが狂い、一気に失速した。

 38キロ地点で、2番手を走っていたステファノ・バルディニ(イタリア)に抜かれると、米国のメブ・ケフレジギにもかわされ、最後は3位でフィニッシュ。マラソン競技におけるブラジル初の金メダルは夢と消えたが、レース後の会見でデ・リマは「完走できて、五輪のメダルを獲得てきたことは何よりも嬉しい」「私は誰も責めたりはしない」などと話し、世界に感動を与えた。

 国際オリンピック委員会(IOC)はデ・リマが示したスポーツマンシップに対し、近代五輪の父・クーベルタン男爵の名を冠したメダルを贈った。デ・リマは12年後、地元開催となった2016年リオデジャネイロ五輪の聖火リレーの最終ランナーとして登場し、開会式で聖火台に点火する大役を務めた。(THE ANSWER編集部)

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