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小食の子どもが“食べられる選手”になるには? 未来のオリンピック選手に…すぐに実践できる2つの習慣

THE ANSWER / 2024年8月11日 7時34分

小食の子どもが“食べられる選手”になるにはどうしたらいい?【写真:Getty Images】

■「シン・オリンピックのミカタ」#93 「強い子どもを育てる ミライ・アスリートの食講座」

 スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト「THE ANSWER」はパリ五輪期間中、「シン・オリンピックのミカタ」と題した特集を連日展開。これまでの五輪で好評だった「オリンピックのミカタ」をスケールアップさせ、4年に一度のスポーツの祭典だから五輪を観る人も、もっと楽しみ、もっと学べる“新たな見方”をさまざまな角度から伝えていく。「社会の縮図」とも言われるスポーツの魅力や価値の理解が世の中に広がり、スポーツの未来がより明るくなることを願って――。

 世界のトップアスリートがしのぎを削るオリンピック。テレビを観て「いつか、自分もあんな選手になりたい」と思う子どもたち、それを後押ししたいと願う保護者も大勢いる。プロ野球・阪神タイガースなどで栄養サポートを行い、「THE ANSWER」で保護者向け連載「強い子どもを育てる ミライ・アスリートの食講座」を手掛ける公認スポーツ栄養士・吉谷佳代氏が、今回はオリンピック版としてジュニア世代の栄養の基本を紹介する。(前後編の前編、取材・構成=長島 恭子)

 ◇ ◇ ◇

Q.小食の子どもたちが「食べられる」選手になるには?

A.最近、「子どもの食が細くて心配です」という保護者からの相談が多くなりました。

 成長期の子どもたちは、内臓も成長段階です。そのため、一度にたくさんの食べ物を消化・吸収できる力がついておらず、食事の量がなかなか増えない可能性があります。

 実は体が大きく、プロで活躍するような野球選手でも、一度に食事をたくさん食べることが苦手、という方はいます。そこで、小食に悩むプロ野球選手たちも実践する食事の方法を、紹介しましょう。

 小食に悩む子供たちに実践してほしいことは2つ。「1日の食事の回数を増やす」と「野菜と果物を食べる」です。

 最も効果的で大切なのが、1つ目の「1日の食事の回数を増やす」です。

 具体的には、朝昼晩の3度の食事のほか、食間や部活動の前後の時間に、1日3、4回の「小さな食事」=補食(栄養のある間食)を食べましょう。

 補食で一番食べてほしいのは、炭水化物です。炭水化物は運動時や身長を伸ばすのに欠かせないエネルギー源。特に成長期の子どもは、1日の摂取カロリーの6割は炭水化物で摂りたいのですが、小食の子どもは三度の食事だけは摂りきれません。そこで、胃腸に負担がかからないよう、1日3、4回の補食でもこまめに摂ります。

 具体的にはおにぎり1個、餅1個、バナナ1本などを、補食として1日2、3回食べること。可能であればチーズや牛乳、ヨーグルトも一緒に食べると、たんぱく質やカルシウムも摂れますよ。

 また、食欲がないときは、ツルッと食べられるゼリーがおすすめ。缶詰のみかんがどっさり入ったゼリーなどは、エネルギー源の糖質もしっかり摂れます。

■「よく食べる子」「食べられない子」に一番差がみられる場面とは

 2つ目の「野菜や果物を食べる」は、内臓の働きをサポートするのに効果的です。

 野菜や果物は胃の中の食べ物の量に合わせて、胃液に含まれる消化酵素(食べ物を分解し、消化・吸収を促す酵素)を分泌するといわれています。加えて、野菜や果物に含まれる酵素や食物繊維には胃腸の消化・吸収機能を助ける働きがあります。つまり、食べた分のエネルギーや栄養をムダなく体作りに生かせるのです。

 野菜をたっぷり食べるためのコツは、味噌汁やスープといった汁物の具材にすること。生で食べるよりもかさが減るので、しっかり摂れます。また、バナナや牛乳を加えて、自家製のスムージーにするのもおすすめです。

 果物は、食事のデザートや補食として、1日2回程度は摂るよう心掛けましょう。季節の果物はもちろん、比較的、1年中手に入りやすい、バナナやキウイフルーツ、りんごなど何でもOKです。

 また、合宿中に「よく食べる子」「食べられない子」の食事をみていると、一番食べる量に差がみられるのが朝食です。「うちの子も朝食はほとんど食べられない」という方は、朝食を摂る前にコップ1杯~半量程度の常温の水、または白湯を飲むようにすすめてみてください。

 水を「ゴクン」と飲むと、脳に「朝だよ」とお知らせする信号が届きます。すると、目覚めのスイッチが入り、胃腸が元気に働き始めます。

「食べる力」はしっかり食べることを習慣にすることで、自然と付いてきます。どうぞ焦らず、できることから続けてみてくださいね。(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

長島 恭子
編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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