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井上尚弥、11kg増ドヘニーのパンチ「びっくりするほどではない」 相手が腰負傷で7回TKO「理想の終わり方ではない」【会見一問一答】

THE ANSWER / 2024年9月3日 22時23分

世界スーパーバンタム級4団体防衛戦、TJ・ドヘニーを破り会見に登場した井上尚弥【写真:中戸川知世】

■世界スーパーバンタム級4団体防衛戦

 ボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体統一王者・井上尚弥(大橋)は3日、東京・有明アリーナで元IBF世界同級王者TJ・ドヘニー(アイルランド)との4団体防衛戦で7回0分16秒TKO勝ちした。世界戦通算23勝の現役世界最多タイ記録、世界戦9連続KO勝ちで日本記録を更新。前日計量から11キロも増量したドヘニーと拳を交えた。戦績は31歳の井上が28勝(25KO)、37歳のドヘニーが26勝(20KO)5敗。

 まさかの決着だった。初回、前戦にダウンを喫しただけに冷静に入った井上。後ろ重心で消極的なドヘニーに徐々に攻勢を強め、6回は上下の打ち分けやボディーを着弾させた。7回にコーナーで連打。強烈な左ボディーなどを入れると、ドヘニーが腰付近を押さえながらノロノロと歩き出した。ゆっくりと膝をついてダウン。TKOが決まり、突然の幕切れに会場では「えー!」と叫ぶ人もいた。

 ドヘニーはコーナーに用意された椅子にもまともに座れず、陣営に両肩を担がれながら退場した。前日計量から11キロ重い66.1キロでリングイン。井上は7.4キロ重い62.7キロだった。挑戦者と3.4キロ差。井上の次戦は12月に国内でWBO&IBF1位サム・グッドマン(オーストラリア)が最有力とされ、来年は米ラスベガス開催が候補に挙がっている。

 井上は自身が2019年5月に記録した8試合を上回る世界戦9連続KO勝ちと、井岡一翔を上回る世界戦通算23勝の日本人最多記録となった。23勝は元世界ミドル級3団体統一王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)と並ぶ現役世界最多だ。

 試合後は大橋秀行会長、父・真吾トレーナーと会見した。主な一問一答は以下の通り。

――7回これからで相手が腰を負傷。試合を振り返って。

「内容的にはこれからかなというところでしたけど、結果としてこうなってしまったのは仕方ないと思います。今日はしっかりセコンドの指示通り丁寧に戦うことをイメージしてやった。内容的には悪くないと思う」

――相手は11キロ増量。パンチ力、パワーは。

「多少感じましたけど、そんなびっくりするほどではなかったですね。中盤くらいからショートの右も当たり出して距離感も掴めて手応えのあるパンチも当たりだした。(自分も)パンチの手応えはあった。ここからしっかり自分の体をつくっていって(フェザー級を)視野には入れられるのかなと。そういう試合になったかなと」

――慎重な入り。

「今回はそういうテーマなので慎重に入った。中盤6、7回くらいからプレスを強めて12回を通して組み立てることを考えていた」

――もし続けていれば仕留められたか。

「そこはタラレバ。後半に入って行こうとは思っていた。こういう結果なので仕方ない」

――今後へ。

「次は12月という話もあるので会長と話し合っていきたい」

――調子は? 首を振る場面もあった。

「調子は凄くよかったです。首の仕草は覚えていない」

――当日62.7キロ。これまでで一番重い。

「今回は意図的に増やせるだけに増やしてみようと。自分のボクシングスキルが落ちない程度にどこまでリカバリーしてみようかと試してみたけど、その体重の作り方も踏まえて当日の適正体重を見極めたい。若干重たいかなと感じた」

――キレが物足りないようにも見えた。

「そうですね、それはたぶん体重のせいではないかなと思います。原因? どうっすかね……どうなんだろう。ちょっと映像を見返しながら(笑)」

――相手のタックル気味の突進もあった。

「特に何も思わなかった。それでバッティングになればあれですけど」

――陣営の2人は。

真吾トレーナー「シャープで丁寧に、自分が言う通りやってくれた。井上家は(ドヘニーを)過小評価していなかった。丁寧に、丁寧に。尚弥はその通りやってくれた。自分は満足です」

大橋会長「自分もネリ以上に警戒していた。作戦通り徐々にいってそろそろ仕留めにいくかなと思ったところで棄権した。ドヘニーが一番わかっていたと思う。体重が10キロ以上増えたのは腰を痛めた原因かもしれない。何キロ増えたとか大食い競争をしているわけではないので、あまり意味がないのかなと」

――3、4回は判定で割れている。試行錯誤をして次の展開に繋げたラウンドか。

「まあ正直出来が悪いとは思っていなくて。ドヘニーほどのキャリアの選手がああいう戦い方をしたら仕方ない。相手あってのボクシングだと皆さんわかっている。あの相手に自分としては丁寧に最善を尽くせた。その中で3、4回はガードの上から打たせようとか、突破口を開いた。皆さんが思う結果とは違ったと思うけど、自分の中ではそんなに気にはしていないですね」

――駆け引きに楽しさは。

「どうですかね。これを言ってしまったらファンに申し訳ないけど、守備、守備に回る選手とやっても楽しくはなかったですね」

――相手の異常を察知したのは7回か。

「そうですね。そのままの印象を受けた。(心境は)理想としていた終わり方ではない。見に来たファンもそうだったと思う。ちょっと中途半端な終わり方になってしまった」(THE ANSWER編集部)

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