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ワタガシ解消→再出発で準V、28歳東野有紗の伸びしろ十分 新ペア櫻本は「世界で通用」たった19日で確信

THE ANSWER / 2024年9月12日 6時33分

全日本社会人バドミントン選手権大会に出場した東野有紗(手前)、櫻本絢子ペア【写真:編集部】

■全日本社会人バドミントン選手権

 バドミントンの全日本社会人選手権は11日、鳥取県民体育館で最終日が行われた。今大会から女子ダブルスに転向したパリ五輪混合ダブルスの銅メダリスト・東野有紗は、櫻本絢子とのペアで決勝に進出。最後は世界ランク6位の中西貴映、岩永鈴組に0-2(17-21、17-21)で敗れ、準優勝だった。13年組んだ渡辺勇大との“ワタガシ”ペアを大会前に解消。再出発の大会で目指していた優勝には届かなかったが、7試合を戦い抜き、再び世界と戦うための手応えを得た。

 準決勝まで全てストレート勝ちで挑んだ決勝。東野と櫻本は強打で攻め込むも、相手の守備に得点を阻まれた。第1ゲーム(G)を奪われて迎えた第2G。競り合う展開も、中盤に連続得点を許し離された。東野は「自分たちの良いプレーができずに負けてしまった」と振り返り、櫻本は「攻撃が決まらない時にどう崩していくかが課題」と分析した。

 東野はパリ五輪混合ダブルスに渡辺と出場し、2大会連続の銅メダルを獲得。中学時代から13年ともにプレーした“ワタガシ”ペアとして注目されたが、大会後の8月16日にペア解消を発表。28歳で女子ダブルスに転向した。目指すは4年後のロス五輪。1歳上の先輩・櫻本が結成を持ち掛け、初めてペアを組んだ。

 以前から仲が良い2人。初陣の今大会は優勝を目標に戦ってきた。大会前の練習期間は約10日間。それでも決勝まで勝ち上がり、得たものも多い。東野は「今大会はパートナーの状況を見て、判断することを意識して取り組めた。良い課題を持ち帰れた」と充実感を漂わせた。

 櫻本も、転向した東野のプレーに太鼓判を押す。「東野選手以上の前衛はいないと感じた。それを生かせるように後ろから打っていければ、世界で通用すると思う」。“ワタガシ”の最終戦は8月23日のダイハツジャパンオープン準々決勝。それからまだ19日しか経過していないが、相性は上々だ。

 思い描いたスタートとはならなかったが、挑戦は始まったばかり。東野は「優勝して第一歩が踏み出せたらよかったけど、この負けを今後につなげたい」と話し、櫻本も「2人で練習を積んでもっと強くなりたい」と前を向いた。目指すは4年後のロス。まだまだ伸びしろはたっぷりある。(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)

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