「眠れなかった」極限の首位打者争い、三冠阻止アラエスが恐れた大谷翔平の影「彼は何でも可能にしてしまう」
THE ANSWER / 2024年9月30日 16時3分
■欠場は考えず…初回の三振で現れた異常
米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手は29日(日本時間30日)、敵地デンバーで行われたロッキーズ戦に「1番・DH」で先発出場し4打数1安打。打率.310でシーズンを終えた。本塁打と打点でリーグトップを独走する中、三冠王なるか注目を集めたが、首位打者を争ったパドレスのルイス・アラエス内野手が3打数1安打で打率.314とし快挙ならず。ただアラエスは試合後「昨日は眠れなかった」と激しいレースの“裏側”を明かしている。
アラエスは2年連続のシーズン200安打へあと「1」としていたこともあり、ダイヤモンドバックスとのシーズン最終戦に「1番・一塁」で先発。6回の第3打席で右中間二塁打を放ち、大谷に4厘の差をつける打率.314をキープした。現在3位のオズナ(ブレーブス)が2試合を残すものの、ほぼ首位打者を確実なものとした。
米紙「USAトゥデー」は「ルイス・アラエスが歴史的な打率タイトルを獲得、ショウヘイ・オオタニの三冠王を阻む」という記事の中で、試合後のアラエスの言葉を紹介している。「今回はキツかったよ。(土曜日の夜は)眠れなかった。昨夜は眠れなかった。人間だもの。そんなことは考えたくないのに、よく考えてしまうんだ」と、極度のプレッシャーに襲われたと明かしている。
記事では、「自分の打率を守るために欠場することは考えなかった。オオタニという選手は何でも可能にしてしまうからだ」と、シーズン終盤に打率を大幅に上げた大谷の実力を認め、最後まで数字を伸ばしてのタイトルを望んでいたことを紹介した。
アラエスは三振をしない選手として知られ、記事は「これまでの521回打席で17回しか三振をせず、今季の初めは141打席まで三振がなかった。この20年間で最長記録を更新した」と指摘している。その中で初回に喫した空振り三振には「あんなことは起こったことがない」。緊張感は相当なものだったようだ。
大谷の猛追は驚きだったようで「彼(大谷)はいろいろなことができる」「彼は特別なんだ。ただ完璧ではないと思う。 彼も人間だからね」と語ったアラエス。実は三冠王を“阻止”するのは2度目だ。ツインズ時代の2022年には打率.316で、62本塁打したジャッジ(ヤンキース)の.311を抑えてタイトルを獲得している。再び巡ってきた歴史的な争いを「タイトルを獲得できてよかったよ」と振り返った。(THE ANSWER編集部)
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