大谷翔平が変えたMLBの常識 米記者が落胆した異例の光景も「当然の結果」 ライバル球場さえ“侵略”
THE ANSWER / 2024年10月5日 7時13分
■大リーグの応援はホーム一辺倒だったはずが…
米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手は今季54本塁打、59盗塁という前代未聞の数字を残し、特にレギュラーシーズン終盤は球界の話題を独占した。本拠地のドジャースタジアムのみならず、ビジターで訪れる球場でも注目の的。通常はホームの応援一辺倒な大リーグのスタジアムに、何度も“異例の光景”をつくり上げた。
その注目がピークに達したのが、史上初の「50本塁打&50盗塁」の達成に迫っていた9月後半の遠征だ。マーリンズ専門メディア「フィッシュ・オン・ファースト」のケビン・バラル記者は、自身のXに「ショウヘイ・オオタニがローンデポ・パークのグラウンドに登場すると、盛大なスタンディングオベーションが起こった」とつづり、マイアミでの3連戦初日となった17日(同18日)を振り返っている。
万雷の拍手で迎えられた大谷について、バラル記者は「予想通りドジャースのファンがたくさん旅行してきたようだね」と続けたが、本塁打にはマーリンズのファンも拍手。まるでホームのような雰囲気となった。大谷はここで19日(同20日)に6打数6安打、3本塁打10打点という歴史的な活躍を見せ、「50-50」を達成している。
また、大谷の人気は歴史的にライバル関係が強い土地にまで及んだ。5月14日(同15日)にサンフランシスコで行われたジャイアンツ戦でも、客席をドジャースファンが埋め尽くした。地元紙「サンフランシスコ・クロニクル」はアン・キリオン記者の署名記事で「連戦初日の月曜日、私は観客としてスタンドにいたが、3万5000人のファンの60%ほどはドジャースを応援しているようだった」とスタンドの空気を伝えた。
ジャイアンツはニューヨークに本拠を置いた時代からドジャースとライバル関係にある上、昨オフはFAだった大谷を“取り逃がした”経緯もある。そのため「苦々しい、振られたジャイアンツファンからブーイングが聞こえたが、それよりも遥かに多くの人たちが真新しいオオタニのユニホームを着ていた」という。
記事は「ドジャースが街にやって来る時、青い波がマッコビー湾を一掃することに無抵抗だ」と宿敵による“侵略”がかつてないレベルに達していると嘆き。「LAからベイエリアへの数多くの移住者、チケットの購入しやすさ、そして間違いなく見る価値があるドジャースというチームが組み合わさった当然の結果だ」と落胆していた。(THE ANSWER編集部)
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