記録なし→たった1年で日本一 意識する「早稲田記録1m83」、矢野夏希を飛躍させたリハビリ期間の強化
THE ANSWER / 2024年10月13日 6時43分
■陸上・日本インカレ
9月19日から4日間行われた第93回日本学生陸上競技対校選手権(日本インカレ)。大学日本一をかけた熱戦を取材した「THE ANSWER」は文武両道で部活に励む選手や、怪我や困難を乗り越えた選手など、さまざまなストーリーを持つ学生を取り上げる。今回は女子走り高跳びに出場した早大・矢野夏希(2年)。1メートル76を1回目で成功し、全国初タイトルを手にした。記録なしに終わった前回大会から1年。怪我を繰り返したルーキーイヤーにフィジカルを強化し、大きく飛躍した。
◇ ◇ ◇
晩夏の太陽の下で笑顔が弾けた。自己記録タイとなる1メートル76の1回目。両手を大きく広げて走り出した矢野は、バーの上を軽やかに越えていった。両手でガッツポーズし、マットの上でジャンプ。客席に向けても笑顔で拳を握った。1メートル79は惜しくも失敗に終わったが、試技数により優勝が決定。「1つタイトルを獲ることで今後のきっかけになると信じてやってきた。率直に嬉しいです」と笑顔を見せた。
昨年は日本インカレに出場するも記録なし。相次ぐ怪我により、十分な練習が積めなかった。特に長引いたのが日本インカレ後に故障した左足首だ。状態が改善しても別の箇所を痛めるなどし、リハビリ期間は3月頃まで続いたが、その間にフィジカルを徹底的に鍛え上げた。
昨年の日本インカレで記録なしから大きく飛躍した矢野【写真:中戸川知世】
偏差値70を誇る時習館高(愛知)出身。3年時の全国高校総体では8位入賞を果たすなど大舞台も経験してきたが、今大会が嬉しい全国初タイトルとなった。一方で1メートル80超えを目標としていただけに記録には満足していない。
「日本一や世界を目指すためには1メートル80は越えなければいけない壁だと思う。憧れている仲野春花さんが持つ早稲田記録の1メートル83も意識していた」。より高いレベルを目指しているからこそ感じる悔しさもあった。
伸びしろ十分の20歳。「体づくりをしっかりとすればできる動きも増えていく」と可能性は無限大だ。「技術だけでなく、体を上手く使って跳べるようにしたい」。頂点に立った今大会は次へのスタートラインになる。(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)
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