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「ロス五輪は最低8強」「アジアで勝つのは当たり前」 ハンド日本の会長が自信にみなぎるワケ

THE ANSWER / 2024年10月25日 17時3分

主将の玉川裕康【写真:中戸川知世】

■金丸会長の自信の根拠は…

 日本ハンドボール協会の金丸恭文会長が、28年ロサンゼルス五輪での男子日本代表のノルマにベスト8を厳命した。同会長は24日、リーグH男子のジークスター東京―アルバモス大阪戦が行われた東京・ひがしんアリーナで、強化期間に入る代表に言及。「最大の目標はロサンゼルス。出るだけではだめ。最低でもベスト8」と話した。

 男子日本代表「彗星ジャパン」は36年ぶりにアジア予選を突破して今夏のパリ五輪に出場。ライバル韓国や西アジア勢の台頭による長いトンネルをやっと抜け出したばかりだ。アジア枠が1のロス五輪出場も決して楽ではないが「アジアで勝つのは当たり前」と言ってのけた。

 金丸会長の自信の裏には、世代別代表の好成績がある。7月に行われたアジアジュニア選手権(U-21)で連覇を達成、9月のアジアユース選手権(U-19)でも4度目の決勝進出で念願の初優勝を果たした。

 パリ五輪には他球技の「日本代表チーム」が数多く出場。バレーボールはメダルに肉薄し、バスケットボールも強豪相手の接戦で日本中を沸かせた。ロスでは野球・ソフトボールも行われ、ラクロスやフラッグフットボールも日本代表の活躍が期待される。「今はオリンピックに出て満足する時代ではない」と言い切った。

 パリ五輪閉幕から5日後の8月16日、スペイン出身のトニー・ジローナ氏(51)が監督に就任。ロス五輪を目指してスタートを切った日本代表は若手中心のメンバーで22日にパリSGとの強化試合に臨み、今月には短期の合宿も実施した。リーグHは26日の試合を最後に中断し、来年1月の世界選手権に向けて代表の強化期間に入る。

■新生代表の主将・玉川裕康「チャンスがあれば挑戦したい」

 新生日本代表の中心になるのが、パリ五輪代表で唯一代表に名を連ねているジークスター東京の玉川裕康(29)だ。この日もチーム最多タイのフィールドゴール5得点で36-23の大勝に貢献。安定したポストプレーと強固な守備で、存在感を増している。

 パリ五輪後に日本代表の主将を任され、チームでも主将に就任したことを好調の理由に挙げた。「代表は若い選手も多いし、自分がそういう立場になったのは意識します」。国士舘大時代から代表に名を連ねてきた大型ポストが、メンタル面の成長で覚醒した。

 若手からの刺激もあった。パリ五輪では同じポストの吉田守一とともに活躍。海外でプレーし、今季フランスの強豪ナントに移籍した23歳のプレーに接して「守備では負けていない自信はあったけれど、攻撃面では学ぶことも多かった」と振り返った。

 パリ五輪は1次リーグ5戦全敗、結果的に12チーム中11位という成績に終わった。もっとも、初戦では強豪クロアチアを終了間際までリードし、スペインには4点差、スロベニアには1点差と欧州勢と戦えることは示した。玉川は「勝負にならないなら別だけど、勝てる試合もあっただけに悔しい」。屈辱を晴らす場は4年後のロス。若手の台頭に「代表にいるだけで大変だとは思うけれど、チャンスがあれば挑戦したい」とベスト8以上を目指して話した。

 リーグHを精力的に視察するジローナ監督だが、4年後を見据えて大学生や高校生にも注目する。世界的な強豪バルセロナで若手育成の手腕を発揮した指揮官への期待は大きい。パリ五輪後に抜擢された若手とパリ五輪組が融合して目指す来年1月の世界選手権へ。「世界のベスト8」のノルマ達成へ、彗星ジャパンが本格的に動き出す。(荻島 弘一 / Hirokazu Ogishima)

荻島 弘一
1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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