ベッツが怒った客席の問題行動 ニューヨーク紙が批判「ヤ軍ファンが一線を越えた」「醜い妨害」

ムーキー・ベッツが捕球したボールを取ろうとするヤンキースファン【写真：ロイター】

■ワールドシリーズ第4戦

　米大リーグ・ドジャースは29日（日本時間30日）、敵地ニューヨークでヤンキースとのワールドシリーズ（WS）第4戦を行った。初回の守備ではヤンキースファンとドジャースのムーキー・ベッツ内野手に一触即発のシーンがあった。米紙は「2人のヤンキースファンが一線を越えた」と、ファンたちの行動を非難している。

　初回、ヤンキース先頭のトーレスが打ち上げた打球は右翼ファウルゾーンへ。これを右翼手のベッツがフェンス際で左手のグラブを伸ばして捕球。しかし客席最前列にいたヤンキースファンは、ベッツのグラブから無理やりボールを奪い取ろうとした。隣のファンもベッツの右手を掴み、この弾みでボールはこぼれた。

　一歩間違えば怪我にもつながりかねない危険な行為に、線審へアウトをアピールしたベッツも怒りの表情を浮かべ、ファンに向かって何やらジェスチャー。スタジアムには不穏な空気が漂った。結局、この場面はアウトとなり、1死走者なしでプレーが再開された。

　米紙「ニューヨーク・ポスト」は、「ヤンキースファンがムーキー・ベッツへの醜い妨害シーンで激しく争う」という見出しで記事を公開。「2人のヤンキースファンが一線を越えた。頭をかきたくなるような彼らの行動で得ようとしていたものは何であったにせよ、それは裏目に出た」と批判している。

　記事によると、「一人はアーロン・ジャッジのユニホーム、もう一人はミッキー・マントル42のユニホームに身を包んだ」という当該のファンは、ヤンキースタジアムの警備員により、球場から退場させられたと伝えている。

　この愚行に対し、「これはヤンキースを助けることにはならなかった。トーレスがファンの妨害でアウトと判定されたからだ」と断定した同記事。「フレディ・フリーマンが記録的な2ランホームランを放ち、2-0とリードされたボンバーズ（ヤンキース）は、ワールドシリーズでは攻撃面であらゆる援助を必要としていたが、これは間違った種類のものだった」と、結んでいる。（THE ANSWER編集部）