20歳で世界制覇、五輪敗退、代表落ち「辞める選択肢もゼロでは…」 29歳柔道・梅木真美の復活V
THE ANSWER / 2024年11月3日 10時8分
■柔道講道館杯
柔道の強化選手選考を兼ねる講道館杯が2日に群馬・高崎アリーナで開幕し、女子78キロ級で2016年リオデジャネイロ五輪代表の梅木真美(29=ALSOK)が復活優勝を果たした。初戦から得意の寝技がさえ、全4試合に1本勝ち。「しっかりと、自分の柔道で結果が出せた」と満足そうに言った。
背水の陣で臨んだ大会だった。梅木は「年齢的にはベテランになり、いろいろ考える時期だった」と話し、今大会の結果次第では「辞めるという選択肢もゼロではなかった」と明かした。それでも「何も考えずに挑戦者の気持ちで」と臨み、決勝では4月の体重別で敗れた東海大の池田紅に勝利。「梅木真美がいることを示せたかな」と胸を張った。
20歳で初出場した15年世界選手権で優勝。しかし、翌年のリオ五輪では初戦敗退に終わった。東京五輪出場を逃し、パリ五輪出場も昨年12月のグランドスラム(GS)東京大会で5位に終わり、再びかなわなかった。五輪を逃し続けて「パリがダメだから次のロスへという気持ちになれなかった」と話した。
「柔道はきついし、どうしようかなと思っていた」という梅木の背中を押したのは、周囲の声。「仲間とか先生方から、まだやれるよと言われて、もう一回通用するかやってみたい気持ちになった。このままでは終われないというのもあった」。気持ちを吹っ切って自分の得意な柔道に徹し、5年ぶり4回目の優勝を手にした。
リオ、東京、パリと3大会連続五輪に出場した同学年で仲のいい高市未来さんが先月30日に引退を発表。「彼女の姿に何度も感動をもらったし、励まし合って一緒に頑張れた」と感謝し、「これから、彼女もまた別の活躍をすると思うので、自分もまだまだ現役として活躍できたらなと思います」と話した。
「講道館杯まではやろうと思っていた」というが、優勝で先が見えてきた。ロス五輪への挑戦も「簡単には言えないけれど」と言葉を選びながらも、「曇っていたものが、少しクリアになった」と気持ちを表した。12月のGS東京の結果次第では再び世界に挑むことになるが「まずは、来年の世界選手権へ。ワクワクしながらできたらいいと思います」と4年後を見据えて話していた。(荻島 弘一)(荻島 弘一 / Hirokazu Ogishima)
荻島 弘一
1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。
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