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固定給10万円&実家暮らしの安定を捨てて…一念発起の退職、24歳青木香奈子が6度目で掴んだプロテスト合格

THE ANSWER / 2024年11月6日 7時43分

プロテストに合格し、入会式で笑顔を見せる青木香奈子【写真:Getty Images】

■JLPGA最終プロテスト

 2024年度の日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)最終プロテストは、1日まで茨城・大洗GC(6602ヤード、パー72)で4日間行われ、上位26人が合格した。24歳の青木香奈子は2バーディー、2ボギーの72で回り、通算4オーバー。ボーダーラインぎりぎりで合格を掴んだ。昨年11月まで地元・宮崎でキャディーとしても働いていたが、一念発起して退職。関東に拠点を移し、実戦感覚を磨いて「プロ」の称号を手にした。

 合格圏外の35位から出た青木。「やるしかないし、攻めるしかない。守る立場の方が私はきついかなと思っていました」。出だし1番でボギーを叩くも、2番ですぐに挽回のバーディーを奪うなど前半1つ伸ばして折り返し。しかし、16番パー3で手痛いボギーを叩いた。

「ピン位置が難しかった。16番で終わったなと思っていました」。半分諦めて迎えた18番パー4で、約2メートルのパーパットを沈めてホールアウト。微妙な順位で後続のプレーを待つことになったが、ギリギリで合格した。

 6度目の受験で、最終まで進出したのも初めてだった。ハラハラの待ち時間は「長かったですね。じっとしていられませんでした」。合格の実感を問われると涙。「研修生という微妙な立場から、離れられるんだと……凄く嬉しいです」。喜びと安堵が入り混じっていた。

 宮崎日大高を卒業後、地元フェニックスCCで研修生に。キャディーとして月10万円の固定給を得られていたが、昨年11月に退職。実家を離れて関東で一人暮らしを始めた。「決断してよかった。固定給もなくなりましたけど、逆に気が引き締まった」。マイナビネクストヒロインツアーに参戦し、獲得賞金5位となるなど実戦感覚を磨いた。

「(これまでの環境から)勇気を持って離れて、練習時間もそうですし、試合数を重ねられた。それがあって、今日パープレーで行けたと思う」

 古江彩佳、西村優菜ら逸材が揃う2000年度生まれ。ショットメーカーで、ドライバーの飛距離にも自信がある。「実感が全然沸かないですけど、ツアーに出られるかもしれない、その権利をいただいたという楽しみしかないです。QTがあるので、ファイナルまで行って前半戦出場権を取得したい。愛されて、人気のあるゴルファーになりたいです」。華やかなプレーヤーを目指し、羽ばたく。(THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi)

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