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侍Jに立ちはだかるチェコの“求職中”155km右腕 巨人入団の同僚に続け…直接アピールで狙うNPB「もう夢ではない」

THE ANSWER / 2024年11月9日 7時33分

会見を行ったチェコ代表のダニエル・パディサク投手【写真:小林靖】

■9日の先発、メガネのパディサクは大学院を終え求職中

 野球の「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2024 日本 vs チェコ」が9日から名古屋市のバンテリンドームで行われる。8日は日本代表「侍ジャパン」とチェコ代表が会場でそれぞれ練習。更に前日会見を行った。9日のチェコ代表の先発として予告されたダニエル・パディサク投手は“求職中”の身。ここで活躍してのNPB入りをもくろんでいる。

「チェコの選手が日本のプロ野球に入るなんて……。昔はおとぎ話、夢物語みたいなものでした。でも今は違います。現実化できているし、もう夢ではない」

 このオフ、チェコ球界にとってのビッグニュースが、マレク・フルプ外野手の巨人との育成契約だった。そしてパディサクが狙うのは、チェコ人投手として初のNPB入りだ。身長193センチ、体重95キロという堂々とした体躯に、メガネをかけてマウンドに上がる。その視界はすでに、日本での未来を見据えている。

 NCAA(全米大学体育協会)でプレーした米ジョージア大の大学院を終え、来季以降投げるチームを探しているところだ。チェコのトップリーグ「エキストラリーガ」入りも考えられるが、本人の希望はあくまで日本が第一。その中で行われるこの大会は、自身の力をアピールする“ショーケース”でもある。

「今回対戦するチームは、僕が行きたいNPBの選抜チーム。ここで力を見せられれば、道を切り開けるんじゃないかと思っています」

 最速96マイル(約154.5キロ)を誇り、スピンレートも高い「ズドン」と来るような直球が最大の武器。昨春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では東京ドームで行われた1次ラウンドの中国戦で先発。4回を無安打無失点という好投を披露した。今回のアジア遠征でも、日本に来る前の2日に台北で行われた台湾代表との試合に先発。引き分けに持ち込む原動力となった。本人も「WBCのときより球速は上がっているし、コントロールも緩急もつけられるようになっている」と、成長を感じるマウンドだったという。

 日本料理ではとんかつが大のお気に入り。チェコでもチキンカツのような料理はポピュラーだが「全然違うんだよ」と舌鼓を打つ。WBCの好投を「人生を変えるような、偉大な経験だったよ」と振り返るパディサク。日本での再びの好投で、夢の日本球界入りを叶えるか。(THE ANSWER編集部・羽鳥 慶太 / Keita Hatori)

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