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英競馬レース中に突然ゲートが目の前に 騎手が恐怖語る「周りは叫んでいた」「相当な急ブレーキを…」

THE ANSWER / 2024年11月11日 6時33分

欧州競馬であわや大惨事の事件が発生(写真はイメージです)【写真:Getty Images】

■4コーナーを回ったところで想定外の“障害物”が…

 欧州競馬であわや大惨事となりかねない事件が起こった。9日に英国で行われたレースで、スタートゲートがコース上に取り残されたままとなり、走っていた馬たちが衝突寸前で回避するという出来事が発生。ネット上のファンからは非難の声が上がる中、危機に直面した騎手からは「周りの騎手たちは叫んでいた」「相当な急ブレーキをかける必要があった」などと恐怖体験を振り返った。英専門メディアが伝えている。

 衝撃の光景が広がったのは、現地9日に英・チェルムスフォード競馬場で行われたクラス2のレース(オールウェザー2000メートル)。ゴールを目指し、馬群は勢いよく3コーナーから4コーナーにかけて加速していったが、最後の直線に入る前からコース内の係員が旗を振って騎手たちに合図を送っていた。すると、直線にはなぜかゲートが残ったまま。突然の障害物に騎手たちは懸命に手綱を引いてブレーキをかけた。4コーナーから距離があったために事なきを得たが、最悪、衝突という大事故につながりかねない出来事だった。もちろん、レースは中止となった。

 英競馬専門メディア「レーシング・ポスト」は「ゲートがコース上に取り残されたため、騎手が回避行動を余儀なくされるというドラマがチェルムスフォードで発生した」との見出しで記事を掲載。2番人気サラマンカのジェーン・チャップル=ハイアム調教師は「馬をゲートに入れるとき、トラクターのスイッチは切るのだが、馬がゲートから出たときに、トラクターがギアを入れなかったため、コースから撤去できなかったのだと思う」と原因を推測。「騎手をバックストレートへ送る時間もなかった。あれはかなり怖かったよ」と語った。

 騎乗していたジョッキーたちの恐怖はさらに大きかったようで、同馬のジョニー・ピート騎手は「カーブの半分を回ったところで、私たちはかなりの全速力で走らせ、ギアを上げさせていた」「騎手はそんなに遠くを見ない。そして私の胴回りにいたアリ・ローリンソンが少し叫んでいるのが聞こえたんだ。彼は私のほうを向いて『うわ! うわ!』と叫んでいたんだ」「相当な急ブレーキをかける必要があった」と緊迫した状況を振り返った。

 係員がコース内に入って旗を振って合図していたことで最悪の事態は免れたが、これについてピート騎手は「スターターのキーラン・オシェイが私たちのほうへ走ってきていた。それが大きな違いを生んだと思う。もし彼が整馬係を数人を連れて、走ってきてくれなかったら、もっと危険なことになっていただろう」と指摘している。(THE ANSWER編集部)

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