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「日本の野球文化を知りたかった」 一通のDMから始まった米代表コーチと侍捕手の交流 1年8か月後に東京で叶った初対面

THE ANSWER / 2024年11月23日 10時33分

米国代表のブルペン捕手として来日しているカルロス・ムニョスコーチ【写真:中戸川知世】

■ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12

 野球の国際大会「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」は21日から、4か国によるスーパーラウンドが東京ドームで行われている。米国代表のブルペン捕手を務めるカルロス・ムニョスコーチは、昨春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝捕手の中村悠平(ヤクルト)とDMで交流を続ける仲。今回の来日で念願の初対面を果たし、譲り受けたミットを嬉しそうに見せてくれた。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)

「かなり奇妙なミットなんだ。僕らが使っているものとは違う」。そう言いながら、ムニョス氏は中村から譲り受けた淡いオレンジ色のゼット製ミットを見せてくれた。中村の愛称である「Mucho」の刺繍入り。ウェブの紐が長めに締められていることが大きな特徴だ。「変化球を(先のほうで)捕るためだと彼は言っていた。米国のものはこれよりもずっと小さいよ」。その目は好奇心に溢れていた。

 侍ジャパンと対戦した21日の前日、ホテルで中村と念願の初対面を果たした。2人のやり取りが始まったのは昨春のWBC直後。今大会と同じく米国代表のブルペン捕手を務めていたムニョス氏は、当時オリックスの山本由伸投手が将来的にメジャーに来る見込みだと知り、興味を持った。そこで、侍ジャパンの正捕手だった中村にインスタグラムのDMで連絡。山本についていくつか質問したという。

 中村から回答を得たムニョス氏はそれからも連絡を取り合うように。ある日、中村の方から「MLBの捕手のようなキャッチングがしたい。教えてくれないか」と頼まれ、DMでの“オンライン指導”が始まった。ゾーンぎりぎりの投球をストライク判定させる「フレーミング」と呼ばれる技術。送られてくる動画を見ながら、「もっとアグレッシブに(ミットを)動かして」といった助言を繰り返した。

 約1年8か月のやり取りを経て、実現した直接交流。「日本の野球文化について質問したんだ。彼は全部答えてくれた。米国とは全然違うここの文化について、もっと知りたかったんだ。どちらも素晴らしい文化。彼との友情をとても嬉しく思っているよ」。今大会はメンバー入りしていないが、WBC優勝に貢献した中村から積極的に情報を吸収した。また、ムニョス氏は試合前練習も学びの場とした。

「日本は練習でも100%。そういう文化だよね。米国はタスクに集中しつつも、ゆっくり少しずつ、という感じ」と両国の違いを興味深く観察する。ミットの動かし方や投手のモーション、同じ野球でも様々なところに差異が出る。「かなり奇妙」なミットも「持って帰って、使ってみるよ」と研究の材料とするつもりだ。お互いの良さを共有し、高め合う。国際大会の魅力を感じる一幕だった。(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)

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