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井上尚弥の挑戦者&武居由樹の負傷「選手は死に物狂い」 興行主は理解「甘い世界じゃない」

THE ANSWER / 2024年12月19日 5時53分

サム・グッドマン(左)と右腕を吊った状態で会見に出席した武居由樹【写真:Getty Images、浜田洋平】

■大橋ジムが会見

 ボクシングの大橋ジムは18日、神奈川・横浜市内のジムで会見し、所属するWBO世界バンタム級王者・武居由樹の怪我による次戦の延期を発表した。1月24日に東京・有明アリーナで防衛戦を予定していた。同日は世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥の4団体防衛戦がメインイベント。挑戦者の負傷で1か月の延期が決まったばかりとあって、興行主の大橋秀行会長は戦う選手たちの心情を慮った。

 武居はセミファイナルで同級10位ユッタポン・トンデイ(タイ)と2度目の防衛戦を予定していたが、右肩関節唇損傷で延期を発表。右腕を吊った状態で会見し「相手、サポートしてくださった方、ファンの方に申し訳ないです。自分が悔しい。試合をしたかった。申し訳ございません」と話し、陣営の大橋会長も「プロモーターとして全て自分の責任です。ファンの皆様に心より深くお詫び申し上げます」とした。試合時期は未定という。

 5日の公開練習前から痛めていたが、武居は出場を志願。しかし、今週になって悪化し、ドクターストップとなった。全治は4週間。大橋会長は「左手だけでもやるという強い意思があったけど、できないので延期の決断をした」と説明した。手術するギリギリの状態だったが、回復が遅れる懸念から回避。武居は「激痛で動かせなくなった。何分か置いたけど動かせない」と振り返った。

 麻酔などの治療は実らず、試合後に断裂する可能性もあったため苦渋の決断を下した。興行のメインイベントでは、井上がWBO&IBF1位サム・グッドマン(オーストラリア)と対戦。当初は今月24日に有明アリーナ開催を予定していたが、グッドマンの左目上の負傷で1か月先に延期となった。

■元世界王者の大橋会長は理解「井上も怪我のあと『やる』と…」

 14日の延期発表から負傷のニュースが続き、大橋会長は「グッドマンもそうですが、勝ちにいくために強くなるか、怪我をするかギリギリの練習をしています。選手の気持ちもわかります」と理解。相手陣営によると、グッドマンも「絶対に行く」と強い意思を持っていたが、周囲が止めたという。自身も世界王者だった大橋会長は選手たちの気持ちを受け止めた。

「武居はやると言っていたけど、全くそんな状態ではありませんでした。それで勝てるほど甘い世界じゃない。それはファンにも失礼です。今回は正しい決断だと思います。勝ちに行くか、怪我か。選手はみんな死に物狂いです。

 本当にボクシングは難しい。気を付けて(負荷を落とせば)『勝つ気があるのか』と言われてしまう。グッドマン側の要望もすぐに理解しました。井上もフルトン戦前に怪我をしても『やる』と言っていました。でも、この先を見ることができなくなってしまうかもしれません」

 武居は那須川天心(帝拳)との将来的な対戦が期待されたが、「今は治して復帰することしか考えていない。そこは言う資格はない」と多くを語らず。大橋会長は「(那須川戦は)具体的な計画はない。もともと入っていない。そこで下手な試合をするのが一番嫌です。昔ならあばらが折れてでもやるけど、そういう時代ではありません。選手はやると言いますが、こちらが止めないといけない」とした。

 井上戦はスーパーバンタム級の世界ランカーからリザーバー2人を調整中。興行に出場し、メインイベントに不測の事態があれば代役となる。今後はリザーバーを常設する構えで、大橋会長は「万全を期さないといけない。できることはこれしかない」と強調。武居は「強くなって戻ってきます」と再出発を誓った。(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)

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