1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. スポーツ総合

37歳織田信成「感謝でいっぱい」 笑顔と涙のラスト全日本は深々一礼で別れ「最後に気持ちを込めた」

THE ANSWER / 2024年12月21日 19時40分

最後の全日本で演技する織田信成【写真:中戸川知世】

■全日本選手権・男子フリー

 フィギュアスケートの全日本選手権は21日、大阪・東和薬品RACTABドームで男子フリーが行われた。ショートプログラム(SP)5位の37歳・織田信成(大阪スケート倶楽部)は150.15点、計234.68点の4位。2013年に一度は引退し、22年に復帰した大ベテランは今季限りで競技生活に2度目の区切りをつける。11年ぶりに出場した全日本を終え、万雷の拍手を浴びた。優勝は鍵山優真(オリエンタルバイオ/中京大)、2位は中田璃士(TOKIOインカラミ)、3位は壷井達也(シスメックス)。

 織田は魂を込めて舞った。地元・大阪で開催された全日本。連続ジャンプを予定していた冒頭、1つ目の4回転トウループで転倒した。その後はトリプルアクセルに着氷するなど立て直し。SPの「マツケンサンバ2」とは違った雄大な曲調で滑り切った。フィニッシュ後はスタンディングオベーション。37歳でフリーを演じ切り、深々と頭を下げた。

 リンクを降りる際も一礼。母の憲子コーチとハグを交わした。キス・アンド・クライでも笑顔。涙はなく笑顔で全日本に別れを告げた。演技後は「もう本当に最終グループの痺れるような緊張感を11年ぶりに味わわせてもらうことができて、凄くいい経験にもなりました」とコメント。想いを打ち明けた。

「もう本当に感謝の気持ちでいっぱいで。昨日のショートも凄く手拍子が力になったんですけど、皆さんの拍手が凄く力になって、最後まで滑り切ることができたので感謝の気持ちを最後にお礼に込めて(お辞儀を)してました」

 本当に引退かとの問いには「あと20歳、若返えれたらいいのになとか思ったりはしましたけど、もう今年は潔く引退にしたい」と強調。「金銭的にも厳しいスポーツだと思うので、自分が現役復帰していなかったら『子どもにもっとおもちゃとか買ってあげられたのにな』とか思う。そういう意味でも家族が凄く支えてくれたので、ファンの方も含めて応援してくださった皆様に本当に感謝を伝えたいなと思います」とし、涙を浮かべながら言葉を振り絞った。

「自分で言うのもなんですが、全然平坦な道ではなくて。でも、平坦じゃなかったからこそ、坂を駆け上がる力をつけることができましたし、平坦じゃなかったからこそ上に上がっていく苦しみも味わうことができたので、本当にそういうのも含めて凄くいろんな経験ができたすごく豊かなスケート人生だったと思います。

(後輩たちへ)僕もそうですが、やっぱり何でも諦めたりとか逃げたいとか、そういう気持ちに駆られるとは思うんですけど、でも別に頑張る必要はなくて。ただ、諦めずにその場にいるというだけでも絶対にプラスにはなると思うので、嫌なことがあっても前を向いて元気でいてくれたら嬉しいなと思います」

 前日のSPでは「マツケンサンバ2」に乗って4回転トウループを決めるなど、ノリノリの演技で84.53点をマーク。キス・アンド・クライでは得点発表前から号泣した。19日の公式練習後にも、自宅で長男が「試合、頑張ってな」と初めて言ってくれたことを明かし、連日に渡って涙を流した。今大会はフリーを最終組で滑ること、入賞が大きな目標だった。

 2008年の優勝から16年。全日本出場は実に11年ぶりとなった。バンクーバー五輪出場の実力者は今も4回転ジャンプを跳べるが、「膝と腰がもたない」と今季限りでの引退を表明している。(THE ANSWER編集部)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください