日本バスケ界の逸材が大舞台で40得点16リバウンド 「誰よりも練習してきた」東山・瀬川琉久の矜持【ウインターカップ】
THE ANSWER / 2024年12月27日 18時32分
■SoftBank ウインターカップ2024
バスケットボールの第77回全国高校選手権「SoftBank ウインターカップ2024」は27日、東京体育館で男子準々決勝が行われ、夏のインターハイ王者の東山(京都)が昨年3位の藤枝明誠(静岡)に83-82で勝利した。U-18日本代表のエース瀬川琉久(3年)は40得点、16リバウンドと大暴れ。極限状態で不安や焦りを打ち消したのは、「誰よりも自主練してきた」という絶対的な自信だった。
美しいシュートフォームで視線を釘付けにした。東山の主将・瀬川は第1クォーター(Q)から9得点と躍動。激しいマークをフェイダウェイでかわせば、3ポイントシュート(3P)も7本成功させた。両軍最多の40得点に加え、16リバウンドも記録するダブルダブル。「リバウンドは技術よりメンタル。勝ちたいという気持ちが強い方が獲れる」。気迫で跳びこみ、攻守で圧倒的な存在感を放った。
昨年大会は準々決勝で福岡第一に71-74で敗れ、ベスト8で終わった。残り27秒で逆転を許し、最後は瀬川の3Pが外れて敗戦。「絶対にもう二度とこんな思いはしたくない」。悔しさを晴らすため、佐藤凪(2年)らと練習を積み重ねた。体育館が開く30分前の朝6時半から体幹トレーニングを開始。全体練習後も夜9時まで居残りし、「誰よりも自主練してきた自信がある」と言い切るほど汗を流した。
終始、藤枝明誠ペースで進んだこの試合。第3Qには一時13点差をつけられたが、第4Qに瀬川が3本の3Pを沈めるなど、残り1分55秒で80-80の同点に追いついた。同27秒に再び2点リードを許すが、残り4秒で再逆転に成功。不安や焦りは「もちろんあった」というが、「それよりも自信が上回った」。負けたら終わりの極限状態でも冷静にプレーできたのは、リングと向き合ってきた時間があるからだ。
5月にはA代表の第1次強化合宿(ディベロップメントキャンプ)に参加。高校生で招集されたのは瀬川と福岡大大濠の渡邉伶音(3年)の2人だけだった。9月には「FIBA U18アジアカップ2024」にU-18日本代表として出場。「誰よりもレベルの高いところを経験した。それが技術よりも気持ちの部分で大きく自信に繋がっている」と成長を実感する。将来を嘱望されるPG。優勝で昨年の雪辱を期す。(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)
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