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父・森保一監督より早い「世界一」宣言 三男・陸が日本代表で戦う7人制サッカー「ソサイチ」とは

THE ANSWER / 2025年1月8日 9時25分

小池百合子都知事(左から3人目)を表敬訪問したソサイチ日本代表の成田力哉、阿部正紀、森保陸(左から)【写真:荻島弘一】

■昨年10月アジア大会で優勝、小池百合子都知事を表敬訪問

 7人制サッカー「ソサイチ」日本代表のFP森保陸(24)が父よりも早い「W杯優勝」を宣言した。サッカー日本代表・森保一監督(57)の三男でもある森保は7日、昨年10月にアジア大会で優勝した日本代表の一員として小池百合子都知事を表敬訪問。今年の目標に、今夏ブラジルで行われる世界選手権優勝を掲げた。

「目指すのはベスト4、優勝です」と森保は言った。広島ユースから立教大に進み、卒業後は次兄・圭悟さんが作り長兄・翔平さんも参加するユーチューバーグループ「LISEM(リゼム)」に加入。同時に次兄が創設した同名のソサイチチームでプレーを始めた。

 わずか半年での日本代表入り。父から「国を背負うなら、しっかり戦ってこい」と背中を押され、父と同じ「日本代表の17番」でクアラルンプールで行われたアジア大会に出場。連覇に貢献した。

 耳慣れない「ソサイチ」とは「社交的」を意味するポルトガル語の「Society」が語源。11人制のサッカーと5人制のフットサルの「いいとこどり」をしたような競技だ。ピッチはフットサルコート3面分で20分ハーフ。交代が自由だから、体力に合わせて老若男女がプレーできる生涯スポーツとしてもすそ野を広げている。

 世界的にも呼び方はそれぞれだが「7人制」は盛ん。日本でも30万人ほどがプレーしているという。「11人いなくても、ピッチが狭くてもできるのが魅力。誰でも入りやすいスポーツです」と日本ソサイチ連盟の福満俊也事務局長。ブラジルでは1950年代から行われ、日本での歴史も20年超。200チーム以上が各地区ごとのリーグ戦に参加し、各地区の上位チームが集まり全国大会も行われている。

 日本代表も17年に初めて結成され、アジアでは屈指の実力。世界的に強いのはブラジルとメキシコ。それでも、17年から代表でプレーするGK成田力哉(37)は「日本のレベルはすごく上がっている。優勝する可能性もある」と胸を張った。

 代表のレベルを上げている一因に、元Jリーガーの存在もある。主将のFP阿部正紀(33)はFC岐阜で200試合以上出場したDF。アジア大会では守備だけでなく攻撃でもダイビングヘッドを決めるなど活躍してMVPを獲得した。得点王に輝いたのも、甲府や北九州でFWとしてプレーした加部未蘭(32)だった。

 もっとも、11人制のサッカーとの違いも大きい。ピッチが狭い上に交代自由で常に選手は全力。オフサイドがないため、ゴール前の攻防も激しくなる。「選手は攻撃にも守備にも参加しなければならない」と阿部主将。GK成田も「1試合で平均7点くらい入る。すぐ近くまで相手が来るので、立ち位置など選手への指示も大変。GKは休む間がないですね」と、競技の魅力と難しさを口にした。

 阿部主将は「まだまだ認知度は低いけれど、代表が成績を残すことで注目してもらえるはず。一度見てもらえれば、楽しさが分かると思います」と話した。森保も「好守の切り替えが速いので、やっていても、見ていても、楽しい競技」とアピールした。

 森保監督はW杯後に当時の岸田首相らを表敬訪問しているが、小池都知事とは機会がなかった。「父からは、都知事にあいさつしたいと伝えてくれと言われました」と森保。「都知事にお会いしたのは、僕の方が早かった。W杯優勝も父より早くしたい」。父が監督をする11人制サッカーとは違う7人制の「ソサイチ」で、森保は父と同じように世界一を目指す。(荻島 弘一 / Hirokazu Ogishima)

荻島 弘一
1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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