V4帝京大の絶叫を聞きながら…敗者・早大主将が悔し涙の会見「僕の責任。主将以外は勝っていた」【ラグビー大学選手権】
THE ANSWER / 2025年1月13日 17時24分
■全国大学選手権決勝
ラグビーの全国大学選手権決勝が13日、東京・秩父宮ラグビー場で行われ、王者・帝京大が早大に33-15で勝利した。史上初となる2度目の4連覇を達成し、通算13度目の優勝は明大と並ぶ歴代2位。最多16度を誇る早大は5大会ぶりの日本一に届かず。監督と主将が会見に臨んだ。
帝京大は前半5分、主将のFL青木恵斗が右サイドで相手タックルをふっ飛ばす激走。左に繋ぎ、最後はPR森山飛翔が先制トライを決めた。7-0の同12分には左中央残り5メートルのラックから最後は青木が中央突破。相手3人を引きずりながら強引にトライへ持ち込み、主導権を握った。
しかし、主将のHO佐藤健次を中心とする早大も0-14の前半15分、残り7メートルの左ラインアウトから中央へ。最後はFB矢崎由高がゴール右に飛び込み、7-14とした。同24分に1年生SO服部亮太から最後はNO8鈴木風詩が左隅にトライ。12-14で折り返したが、後半は帝京スクラムに押し負ける場面が目立ち、同27、37分にトライを許して突き放された。
就任4季目・大田尾竜彦監督は「我々としては出し切りました。素晴らしい環境で素晴らしい相手と戦えて非常に嬉しく思います。結果は残念ですが、ここまでチームをつくってくれた佐藤、4年生に感謝しかない。去年から良く立て直してくれた。決勝はいろんなことがあったと思いますが、ただただ帝京さんが素晴らしかった」と相手を称えた。
試合直後から涙した主将の佐藤は「一緒に戦ったメンバーを誇りに思うし、コーチ陣を含め支え合いながらここまで来た。1年間お世話になったラグビー部で主将ができて幸せだった」と悔し涙。「最後の1年はラグビー人生でも素晴らしい1年だった。1年生から4年生みんなで最後に優勝を掴みたかった」と振り返った。
隣りの通路から歓喜に沸く帝京大の叫び声が聞こえる中での会見。主将は声を震わせながら言葉を振り絞った。
「帝京さんには勝つ執念があった。僕たちも勝ちたい気持ちはあったけど、そこが(相手主将の青木)恵斗と違ったのかなと。スクラムでペナルティーをとっていたら自分たちの試合だった。僕の責任。主将以外は勝っていたと思う。スクラムで流れを変えていれば勝っていたかもしれない。本当に申し訳ない。
前年度主将のように自分で戦えないので頼りっぱなし。最後の年は日本代表だったり、いろんなことでチームを離れた。まとめないといけない時に離れて、チームや主務に支えられた。結果は出なかったのでトータルでは悔しい4年間だった」
真剣な表情でプレーする早大・主将の佐藤健次(中央上)【写真:中戸川知世】
■指揮官はキャプテンシーを評価「ベスト8で大敗したチームが本当の意味で…」
昨年11月の対抗戦は48-17で早大が勝利していた。両校主将は桐蔭学園高2、3年時に花園2連覇した元チームメイト。早大は前回決勝に進んだ2022年度も帝京大と対戦し、20-73の決勝最多失点&最大得失点差の屈辱的大敗を喫した。今年のスローガンは「Beat Up(叩きのめす)」。日本一になった時だけ歌える第2部歌「荒ぶる」の大合唱を目指していたが、あと一歩届かなかった。
前回大会はベスト8で京産大に28-65の大敗。大田尾監督は、横で涙する佐藤に対し「3年生の時には見られなかった声のかけ方をして、もともと持っている明るさもある。ベスト8で大敗したチームが本当の意味で変わった。日本一を目指すチームになってくれたのは、健次のキャプテンシー。ラグビーに、チームに本気で向き合う。歴代でも一番のキャプテンだったと思う」と労った。
佐藤も感謝と悔しさを滲ませながら語った。
「大田尾監督のもとでラグビーができて幸せでした。胴上げするためだけに頑張ってきて、最後にできず申し訳ない気持ちでいっぱい。負けっ放しの大学ラグビーでしたが、多くの方に出会えて、同期と後輩とラグビーができて、大学ラグビーでしか感じられないものを感じられた。凄く有意義な4年間でした。
これを糧に今後も頑張りたい。恵斗がいないとここまで来られていない。切磋琢磨して互いに主将で決勝でやれた。『おめでとう』という言葉だけは伝えました。リーグワンとかではやり返してやろうと思います」
帝京大は前回大会で史上初となる2度目の3連覇を果たし、記録を更新する4連覇を達成。青木は高校から続く“個人6連覇”となった。(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)
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