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最強・井上尚弥の挑戦者キムに珍指令「ライオンとスパーしろ」 突然世界戦で陣営が不敵な笑み

THE ANSWER / 2025年1月22日 14時56分

会見に出席した井上尚弥とキム・イェジュン(右)【写真:高橋学】

■興行は「Lemino」で独占無料生配信

 ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)は24日、東京・有明アリーナでWBO11位キム・イェジュン(韓国)と4団体防衛戦を行う。22日は神奈川・横浜市内の会見で両者が初対面。試合13日前に急遽対戦相手が変更となった異例の興行へ、キムのトレーナーは大一番へ珍指令を出していた。興行はNTTドコモの映像配信サービス「Lemino」で独占無料生配信。戦績は31歳の井上が28勝(25KO)、32歳のキムは21勝(13KO)2敗2分。

 急遽巡ってきた人生を変える大チャンスに、挑戦者も陣営も息巻いていた。代役挑戦者のキムは「状態は凄くいい。1か月前から準備して何も問題ない。減量もスーパーバンタム級に合わせてやってきた」と自信。「とてもいいチャンスでもある。KOするのを希望している。だからイノウエも十分準備して、初回からベストの姿を見せてもらえれば」と最強王者に強気に投げかけた。

 一方、担当トレーナーのジョン・バスタブル氏は井上対策について「ライオンとスパーリングをして来いと言った」とまさかの指令を出したことを明かし、不敵な笑み。「前座に準備をしていて、まさかイノウエ戦になるとは思わなかった。だけど、キムは即答でYESだった。だからこの試合に向けて準備しようと声を掛けてきた」とし、こう続けた。

「タフなトレーニングをしてきた。キムは受けもよく、パワーもある。強い心も持っている。しかし、今回はどのような相手かという重みも受け止めている。相手が決まってから、時間がないながらやってきた。選手も最高の相手と試合をしたいし、トレーナーも最強の相手とさせたい。やらない手はない」

 12月24日に有明アリーナで井上と対戦予定だったWBO&IBF1位サム・グッドマン(オーストラリア)が、来日直前に左目上を裂傷。試合10日前に1か月後への延期が決まった。しかし、1月11日にグッドマンの負傷再発で対戦中止。最初の延期決定後にリザーバーとして前座へ準備していたキムが、急遽リングに上がることになった。

 キムは両親がおらず19歳まで孤児院で育った。アマチュア経験はなく、20歳からプロボクシングを開始。キャリア当初は負けが続いたが、地域王座獲得など地道に世界ランクを上げ、井上戦が舞い込んだ。日本人には7戦全勝。左右両構えで戦うことができ、強さと堅実なインファイトスキルを持ち、愛称は「トラブルメーカー」だ。

 普段はオーストラリアのチームに所属し、マイク・アルタムラプロモーターは「体が小さく、幼い頃はイジメにあった。そういう背景のある選手がここまでのことを成し遂げる。それだけで自分は大変なことだと思う。だからこそ、私は今苦しんでいる子たちにメッセージを伝えたい。諦めず頑張ってほしい。誰かに愛される日がくるし、日は昇る。その信念をもってやってきたのがキムです」と胸を張った。

 勝てば2007年に元WBC世界フェザー級王者・池仁珍が王座を失って以来、18年ぶりの韓国人世界王者。男子世界戦における日韓戦は、2013年11月にWBA世界バンタム級王者だった亀田興毅(亀田)が、挑戦者の孫正五(韓国)に2-1の判定勝ちして以来、11年2か月ぶりとなる。井上の印象には「今日は体が思ったより小さく感じたけど、心の強い選手だと感じた」と率直に語った。(THE ANSWER編集部)

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