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井上尚弥、2度変更あった異例興行「かなり楽しみ。待ち遠しい」 14秒睨み合った韓国挑戦者は「やっぱり…」

THE ANSWER / 2025年1月23日 13時36分

前日計量、14秒間睨みあった井上尚弥(左)とキム・イェジュン【写真:高橋学】

■興行は「Lemino」で独占無料生配信

 ボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体統一王者・井上尚弥(大橋)は24日、東京・有明アリーナでWBO11位キム・イェジュン(韓国)と4団体防衛戦を行う。23日は神奈川・横浜市内で前日計量が行われ、両者とも55.2キロで一発パス。延期と対戦相手変更が続いた異例の興行となる。興行はNTTドコモの映像配信サービス「Lemino」で独占無料生配信。戦績は31歳の井上が28勝(25KO)、32歳のキムは21勝(13KO)2敗2分。井上は計量後、「かなり楽しみ。待ち遠しいですね」と話した。

 先に計量したのは王者の井上。一発パスがコールされると、両腕で力こぶをつくって肉体美をアピールした。キムもクリアし、陣営が拍手と声援で盛り立てた。井上は4団体とリング誌のベルト5本を持ち、恒例のフェースオフで14秒睨み合い。落ち着いた様子かつ精悍な顔つきの井上は小さく頷きながら目を合わせ、日韓世界戦で火花を散らした。

 計量後、取材に応じた井上は「本当にいよいよだなと。2か月、長かったなというのが率直な気持ちです。かなり楽しみ。延期、対戦相手変更と2度あったので、より楽しみです。待ち遠しいですね」とコメント。調整の感覚に問われると、「違いを言葉にするのは難しい。感覚なので」と話した。

 対戦相手のキムの印象については「やっぱり臆することなくこの試合に挑んできてるなっていうのは思いますし。やっぱり代役として受けてくれて、気持ちは強いなとは感じましたね。諦めることなく向かってきてくれるんじゃないかなってのは思いますね」と語った。

 スーパーバンタム級はこれで5戦目。今回のリカバリーのイメージについては「相手が変わったので、イメージとしてはスピード重視にする必要はない」とし、「リカバリーは感覚で戻していこうかなと。グッドマンとは違うので」と続けた。

 井上と対戦予定だったWBO&IBF1位サム・グッドマン(オーストラリア)の左目上裂傷で1か月延期され、再負傷で対戦中止になった興行。最初の延期決定後にリザーバーとして前座へ準備していたキムが、急遽リングに上がることになった。

 キムは両親がおらず19歳まで孤児院で育った。アマチュア経験はなく、20歳からボクシングを開始。キャリア当初は負けが続いたが、地域王座獲得など地道に世界ランクを上げ、井上戦が舞い込んだ。日本人には7戦全勝。左右両構えで戦うことができ、「トラブルメーカー」の愛称を持つ。所属チームのあるオーストラリアで合宿をしてきた。

 勝てば18年ぶりの韓国人世界王者。男子世界戦の日韓対決は、2013年11月にWBA世界バンタム級王者だった亀田興毅が孫正五に2-1の判定勝ちして以来、11年2か月ぶりとなる。

 井上は4月頃に米ラスベガスで大型興行、9月頃に莫大な資金力を持つサウジアラビアでの試合計画が浮上している。今回勝てば現役単独最多の世界戦通算24勝(歴代9位タイ)、3度目(歴代2位)の4団体防衛となる。(THE ANSWER編集部)

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