井上尚弥のKOにすら「マナー」を感じた米名伯楽、皮肉交じりに指摘「敬意を大事にする文化だ」

4回KO勝ちした井上尚弥【写真：中戸川知世】

■井上尚弥が4団体防衛に成功

　ボクシングの世界スーパーバンタム級（55.3キロ以下）4団体統一王者・井上尚弥（大橋）が24日、東京・有明アリーナでWBO11位キム・イェジュン（韓国）と4団体防衛戦に臨み、4回2分25秒KO勝ちした。勝利の瞬間は、井上が「敬意」を見せたものだと米国の名物トレーナーが指摘していた。

　決着は4回。左フックを効かせてから滅多打ち。それでも、キムは「来い！」と顎のあたりに手招きするジェスチャーを見せたが、最後は井上が容赦なくワンツーでぶっ倒し、10カウントとなった。

　この豪快なKO劇に反応したのは、これまでマイク・タイソンを指導した経験もあり、数々の世界王者を育ててきた米国の名トレーナー、テディ・アトラス氏だった。自身のXで、動画とともに「イノウエは敬意を大事にする文化の出身。相手が顎を打って来いとジェスチャーしたから、彼はそこに当てたのだ。マナー！　そして才能だ！」とつづった。

　アトラス氏は、挑発しながらも直後に倒されたキムの振る舞いを皮肉りつつも、相手の“要望”に忠実に応えた井上と、そのパンチの正確さを称賛。モンスターの拳は、またもやボクシング界を沸かせている。（THE ANSWER編集部）