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「Sフェザー級までいける」 井上尚弥の世界最多6階級制覇に陣営も持論「ライト級との練習も…」

THE ANSWER / 2025年1月25日 22時3分

一夜明けて会見した井上尚弥(左)と大橋会長【写真:中戸川知世】

■井上尚弥が会見

 ボクシングの世界スーパーバンタム級(55.3キロ以下)4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が25日、3度目の4団体防衛成功から一夜明け、神奈川・横浜市内の所属ジムで会見した。前夜は東京・有明アリーナでWBO11位キム・イェジュン(韓国)に4回2分25秒KO勝ち。1か月延期と対戦相手変更が続いた異例の興行を終え、年内のフェザー級挑戦プランをぶち上げた。大橋秀行会長は「スーパーフェザー級までいける」と持論を展開した。

 会見では今後の展望について、大橋会長は「おそらく次はラスベガスでピカソ、その次はサウジアラビアでアフマダリエフ」と説明。4月頃に米ラスベガスでWBC1位&WBO8位アラン・ピカソ(メキシコ)と大型興行、9月頃に莫大な資金力を持つサウジアラビアにて、元WBA&IBF統一王者で現WBA暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)と対戦する方針を明言した。

 さらに「まだ決定ではないけど」と前置きし、年内にWBA世界フェザー級王者ニック・ボール(英国)に挑戦するプランをぶち上げ。「昨日の試合が終わって話をしました。本人の強い意思です」。勝利すれば「スーパーバンタム級で戦うべき相手がいるので、戻すことになる」と名前こそ伏せたが、WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M.T)戦に向けてスーパーバンタム級に戻すという。

 会見後にも大橋会長は取材対応。あくまで井上本人の感触とは離れた意見だが、「スーパーフェザー級まではいけると思います」と言及した。「パンチはもともと上のクラス。普段、ライト級とスパーリングをしてもいけている。上の階級にいけば、その分スピードが生きてきます。昨日の井上はスピードがあった。ドラムミットの音も凄い」と期待した。

 フェザー級で王座戴冠なら日本人初の世界5階級制覇。もしもスーパーフェザー級まで獲ればマニー・パッキャオ(フィリピン)、オスカー・デ・ラ・ホーヤ(米国)に並ぶ世界最多の6階級制覇の大偉業となる。大橋会長は「本人も『つまらない試合でよければいくらでも勝てる』と言う」とポイントアウトなら可能という。

 しかし、KOでファンを熱狂させるのがモンスターの信条。これまで通り階級変更には慎重な姿勢を貫く。井上は「今、フェザー級に上げても戦える体にもなっていると思う」と感触を吐露。フェザー級を見据え、前戦を200グラム上回る過去最重量62.9キロでリングに上がった。

「前回は無理して戻したけど、今回はナチュラル。十分、フェザー級で戦える。スピードが落ちたらダメですけど、全然落ちていないと昨日の試合で確認できた。これでスーパーバンタム級がきつきつなら大変だけど、そうではない。それくらいスーパーバンタム級にまた落とせる体。(階級の上下動の)不安は全くない」

 モンスターへの夢は膨らむばかりだ。(THE ANSWER編集部)

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