「ペースメーカーと接触あったのに…」 残り800mで大逆転、驚異的粘りの23歳異色ランナーに相次ぐ称賛【大阪国際女子マラソン】
THE ANSWER / 2025年1月27日 5時13分
■大阪国際女子マラソン
9月の東京世界陸上代表選考を兼ねた大阪国際女子マラソンが26日、大阪・ヤンマーフィールド長居発着の42.195キロで行われた。小林香菜(大塚製薬)が2時間21分19秒で日本人トップの2位。残り800メートルでパリ五輪代表・鈴木優花(第一生命グループ)に追いつき、そのまま抜き去った。給水所でペースメーカーと接触するトラブルも乗り越え、「根性ある」「すごい」とネット上で称賛の声が相次いだ。
アクシデントが起きたのは15キロ過ぎの給水所だった。ボトルを取り損ねたペースメーカーが数歩だけ後戻り。後ろを走っていた小林と接触した。腰辺りをぶつけてバランスを崩した小林。すぐに走り出し、トップにくらいついた。一時は先頭から離されたが、22キロ付近で再び追いつく力走。徐々に集団の背中が遠のいていったものの、29キロで伊澤菜々花(スターツ)を抜いて3番手に浮上した。
さらにゴールまであと800メートルで鈴木を逆転。そのまま日本勢トップとなる2位でゴールした。23歳の小林は早大時代にランニングサークルに所属。卒業後に大塚製薬入りした異色の実業団ルーキーだ。すり足のような独特のピッチ走法が印象的。個性あふれる女子マラソンの新星が誕生した。
X上のファンも「小林すごいわ ペースメーカーぶつかってどうなることかと思ったけど」「スタミナすごいな ペースメーカーとの接触や集団離脱もあったのに2位まで持ち直すとは根性あるわ」「前半にペースメーカーと接触するアクシデントがあったのに盛り返しがすごい」「凄すぎます。給水所でペースメーカーに邪魔されながら、逆転で日本人最速になるなんて」と驚きの声を上げた。
世界陸上の参加標準記録を突破し、代表に大きく前進。日本陸上競技連盟強化委員会の高岡寿成シニアディレクターも会見で「中盤に彼女が離されたら本来ならそのまま。一度追いつき、また離されても追いついた。粘り強さ、スタミナ力を魅力に感じるレースだった」と称賛した。優勝はエチオピアのウォルケネシュ・エデサ。2時間21分00秒で連覇を飾った。(THE ANSWER編集部)
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