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大阪国際女子マラソンを走った日本の世界記録保持者 鉄人66歳、3時間9分台で完走「名古屋で世界新を」増田明美さんも絶賛

THE ANSWER / 2025年1月26日 18時1分

大阪国際女子マラソンを走り切った66歳の弓削田眞理子【写真:中戸川知世】

■大阪国際女子マラソンに出場した66歳の弓削田真理子さん

 9月の東京世界陸上代表選考を兼ねた大阪国際女子マラソンが26日、大阪・ヤンマーフィールド長居発着の42.195キロで行われた。大会に参加した一般ランナーの中には、世界マスターズ女子65歳-69歳の部でマラソン世界記録を持つ弓削田真理子さんの姿も。寒風が吹きすさぶ浪速路を、3時間09分29秒で走り切った。

「年って言いたくないけど、だんだんこういうのは過酷で体が上手くついていかないね」

 ゴール後に開口一番、声をあげた弓削田さんは、「ちょっと悔しい……」と少し顔をしかめた。目標としていたのは、自身が昨年の東京マラソンでマークした女子65歳-69歳の部世界記録(3時間1分28秒)の更新。奮闘及ばず「今日は本当に過酷だった。顔色も悪いとさっき言われたんですよ」と笑った。

 大学時代まで陸上部だった弓削田さんが初マラソンに挑戦したのは、24歳で出場した東京国際女子マラソン。それから10年以上は、育児や教師の仕事に追われ、競技から遠ざかったが、40代を目前にしてランニングを再開した。

 育児がひと段落した50代になって練習を本格化させると、2017年に58歳で出場した大阪国際女子マラソンで念願の3時間切りを達成。60歳で出場した19年下関海響マラソンでは、「2時間59分15秒」で走り、当時の女子60歳-65歳の世界記録を樹立した。21年の大阪国際女子マラソンでは自身の持つ記録を大幅に更新し、「2時間52分13秒」の世界新記録(当時)をマークした。

 昨年65歳となり定年を迎えたが、今でも非常勤講師として教鞭をとる。23年には人気テレビ番組「徹子の部屋」にも出演。今大会ゴール時には、観客席から声援が飛び、大会公式YouTubeでレースの裏解説を務めた増田明美さんも「すごいですねえ、66歳で」と絶賛するなど、市民ランナーの間ではレジェンド的存在だ。

 いくつになっても向上心は衰えない。「インターバル走とかすると怪我するから、(1キロ)4分30、40秒の速いジョッグ」という走り込みを長年欠かさないが、今回の結果を受けて「やっぱり60を超えて筋力が落ちている。筋トレなんかしないといけないね」と、66歳にして新たな練習方法を取り入れる計画を明かしてくれた。

 マラソンシーズンは続くが、今後は2月の「世界遺産姫路城マラソン」に続き、3月の「名古屋ウィメンズ」に出場を予定している。連戦が続くが「名古屋はマスターズの公認大会なので。そこで世界新記録を狙っていきますよ」と目標を力強く語った。年齢を重ねる度に、速さと走ることへの意欲を増してきた弓削田さん。前人未到の旅はまだまだ終わりそうにない。(梅本 タツヤ / Tatsuya Umemoto)

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