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「今日は負けた。今日は!は!」 7位完敗でも笑えた松田瑞生、その成長を納めた1枚の2ショット【大阪国際女子マラソン】

THE ANSWER / 2025年1月27日 7時43分

表彰式後に2ショットを撮影しようとする中、鈴木優花をユーモアに悔しさを混ぜた返しで笑わせる松田瑞生(左)【写真:中戸川知世】

■THE ANSWER編集部・カメラマンフォトコラム

 9月の東京世界陸上代表選考を兼ねた大阪国際女子マラソンが26日、大阪・ヤンマーフィールド長居発着の42.195キロで行われた。2大会連続世陸出場の松田瑞生(ダイハツ)は2時間27分11秒の7位。表彰式後、4歳下の後輩に見せたユーモアに成長と強さが見え、その瞬間を切り取った。(写真・文=THE ANSWER編集部・中戸川 知世)

 ◇ ◇ ◇

 ハキハキとした関西弁が響く。「ボロ負けやったな~!」。2階席から撮影していた私は、声のするトラックにレンズを向けた。松田だった。女子マラソンの撮影は初めて。生で聞いた彼女の関西弁はよく通った。

 表彰式から引き揚げる選手たち。松田は大会ボードを背にした記念撮影のため、その場に残っていた。そこへ、3位の鈴木優花から2ショット撮影のお願い。「全然いいよ! あっちで撮ろう」と笑顔で受け入れた。悲壮感のないその声はハッキリ聞こえてくる。

「今日は負けたな~。今日は!な。 は! 次は勝たせて貰うで~!」

 2時間21分33秒の鈴木とは5分38秒差の完敗。相手を称えながら、ユーモアに悔しさを混ぜた返しで鈴木を笑わせた。


会話した後、笑顔で2ショットを撮影した鈴木と松田(左)【写真:中戸川知世】

 昨年大会は、日本新記録を樹立した前田穂南(天満屋)の後塵を拝して3位。悲願の五輪出場を逃し、悔し涙を流した。「五輪(を目指すの)は最後」と語るなど一時は引退も浮上。しかし、昨年9月のベルリンマラソンは自己ベスト2時間20分42秒で6位入賞。今大会へ米合宿を積む中、「もう一度ロス五輪に向けて頑張りたいという自分がいた」と現役を続けた。

 この1年の成長は「まずは走ることが楽しめるようになったこと。それが一番私の中では大きいなと思います」という。この日の取材でも「いつもだったらもう走りたくないとか、辞めたいって思うけど、今は凄く前向きな気持ち」と笑顔。明るく終わるという目標は守った。その成長がかっこいい。私の指は自然とシャッターボタンを押した。

 地元・大阪の客席から多くのファンが松田の名前を呼ぶ。その度に足を止めて写真撮影に応じていた。「大阪の応援は一番力を貰える場所。次に向けて『絶対、やったんねん!』という気持ち」。明るさと負けん気の強さが見えた。(THE ANSWER編集部・中戸川 知世 / Chise Nakatogawa)

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