ボクシング3大世界戦発表！ 3.13に拳四朗VS阿久井の統一戦、京口紘人が3階級制覇へ、岩田翔吉初V戦

トリプル世界戦会見に出席したWBC世界フライ級王者・寺地拳四朗【写真：編集部】

■寺地「KOで勝つ姿見せたい」　阿久井「我慢比べの試合になる」

　ボクシングの帝拳プロモーションは27日、都内で会見し、3月13日に東京・両国国技館でトリプル世界戦を行うことを発表した。WBC世界フライ級王者・寺地拳四朗（BMB）とWBA王者・ユーリ阿久井政悟（倉敷守安）の王座統一戦などを実施。アマチュアの2021年世界選手権王者・坪井智也が帝拳ジムでプロ転向し、デビュー戦が入ることも発表された。興行は「U-NEXT」で独占生配信。この日は各選手が会見に出席した。

　フライ級ではWBC王者・寺地とWBA王者の阿久井が激突する。ライトフライ級で2団体を統一した寺地は同級4団体統一を目指したが、他団体王者との対戦が実現せず。1.9キロ重い50.8キロのフライ級に転向した。減量苦から解放され、昨年10月の王座決定戦で2階級制覇を達成。2階級で統一王者になれば、井上尚弥に次ぐ日本人2人目の快挙となる。

　初回KO劇9度を誇る阿久井は昨年1月に岡山のジム初となる世界王座奪取を果たし、5月の東京D興行で初防衛。10月の前戦で2度目の防衛に成功した。戦績は33歳の寺地が24勝（15KO）1敗、29歳の阿久井が21勝（11KO）2敗1分。

　寺地は「本当に大きい舞台でメインでできることがありがたいです。統一戦ができて嬉しいし、モチベーションが上がっています。勝って統一したい」と喜んだ。相手の阿久井の印象については「フィジカル、パンチも強い、ガードもしっかりしている」と警戒。「フィジカルで負けないよう、スタミナ面も鍛えている。パンチでも上回れるように仕上げたい。もちろんKOで勝つ姿は見せたい。左右に回ったりする技術も見ていただければ。今年はベルトの数を増やして、どんどん強い相手とやって勝っていきたい」と話した。

　阿久井は「3度目の防衛戦ですが、早いですね。この舞台でチャンスを掴むしかない。（寺地は）やっぱり左ジャブも上手いし、カウンターも上手い。正直相性が悪いと言えばあれですが、その中でもやれることがある。我慢比べの試合になると思う。KO勝利を目指して頑張ります。正直、去年は王者になってあっという間で覚えていない。今回はもっと印象に残る年にしたい」と意気込んだ。

　WBO世界フライ級タイトルマッチでは、元世界2階級制覇王者・京口紘人（ワタナベ）が王者アンソニー・オラスクアガ（米国・帝拳）に3階級制覇を懸けて挑戦する。2022年11月の寺地とのライトフライ級王座統一戦は7回TKO負けで王座陥落したが、23年5月にフライ級で再起。昨年5月のビンス・パラス（フィリピン）戦で敗れたものの、10月の再戦で雪辱を果たし、再起後3勝1敗で這い上がってきた。

　オラスクアガは23年4月、寺地に世界初挑戦。9回TKO負けながら激闘で絶対王者を追い詰め、評価を上げた。昨年7月に2度目の世界挑戦でWBOフライ級王座獲得。愛嬌のある笑顔と強打による派手な試合が多く、帝拳ジムに所属後も日本のファンから愛される存在となった。戦績は26歳のオラスクアガは8勝（6KO）1敗、31歳の京口は19勝（12KO）2敗。

　WBO世界ライトフライ級タイトルマッチでは、昨年10月に2度目の世界挑戦で王座獲得した岩田翔吉（帝拳）が、初防衛戦で同級2位レネ・サンティアゴ（プエルトリコ）を迎え撃つ。戦績は28歳の岩田が14勝（11KO）1敗、32歳のサンティアゴは13勝（9KO）4敗。また、21年にアマチュアで日本人初の世界選手権優勝を果たした28歳の坪井のデビュー戦も組まれた。

【3月13日トリプル世界戦の対戦カード】

▽WBA＆WBC世界フライ級王座統一戦
WBC王者・寺地拳四朗（BMB）
VS
WBA王者・ユーリ阿久井政悟（倉敷守安）

▽WBO世界フライ級タイトルマッチ
王者アンソニー・オラスクアガ（米国・帝拳）
VS
同級14位・京口紘人（ワタナベ）

▽WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ
王者・岩田翔吉（帝拳）
VS
同級2位レネ・サンティアゴ（プエルトリコ）

▽坪井智也プロデビュー戦

※その他カードは後日発表（THE ANSWER編集部）