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貢献度イチロー超えなのに「僕は認められてない」 得票僅か3.2%、殿堂資格失った名選手の主張

THE ANSWER / 2025年1月27日 16時33分

インディアンス時代のケニー・ロフトン氏【写真:Getty Images】

■通算622盗塁ロフトン氏、勝利への貢献「WAR」はイチロー氏を超えるが…

 米大リーグ通算3089安打を残したイチロー氏が、日本人初の米野球殿堂入りを決めた。栄光の裏では、殿堂入りの権利を失っていく元選手が毎年いる。インディアンス(現ガーディアンズ)などで活躍したケニー・ロフトン氏もその1人。数字で比較すれば、イチロー氏を超える部分もある名選手だ。米メディアのインタビューで「僕はまだ認められていない」「自分のやったことが評価されなかった」と残念がり、再評価を期待している。

 ロフトン氏は1991年にアストロズで大リーグデビュー。その年のオフにインディアンズにトレードされて全盛期を迎えた。翌92年から5年連続の盗塁王に輝くなど、2007年限りで引退するまでに通算2103試合に出場し2428安打、622盗塁。7度のシーズン2桁本塁打をマークし、理想的なトップバッターとして活躍した。さらに勝利への貢献を示すとされ、近年選手の評価として重用されるようになった「WAR」でも通算68.4を記録し、これはイチロー氏の60.0を上回る。

 それでも殿堂の扉は、ここまで開いていない。現役引退から5年を経た2013年に資格を得たが、初年度の得票率がわずか3.2パーセントにとどまった。5パーセントに届かなかった候補はその時点で資格を失うのがルールだ。米メディア「FOXニュース」はロフトン氏のインタビューを「元MLBスター、殿堂入りの投票者に候補の再考を懇願」という見出しで報じている。

 この中でロフトン氏は「自分のやったことが評価されなかった。ちょっと悲しいよ。僕はまだ認められていない」と投票者からの低評価を嘆いている。その原因として「今思うと、自分がチームのために仕事をしてチームプレーヤーに徹したことが痛手」と、チャンスメークに対する評価が低いことを挙げた。

 だから、自身と同じような役割をこなしていたイチロー氏の殿堂入りは喜び、称えている。一方で「自分の成績をイチローと比較したとき、それほどかけ離れてはいない」と自身への再評価も期待している。

 記事は、通算600長打と600盗塁を記録している選手はロフトン氏を含め9人しかおらず、他の8人は皆殿堂入りしていること、今後は記者投票ではなく元選手らで構成される時代委員会による殿堂入りがありえると紹介。ロフトン氏も「僕が求めているのはもう少し自分の成績を見て欲しいということだけ。なぜなら成績を見ると僕のWARは球界史上でも上の方だから。特に中堅手においてはね」と、扉が開く日を待っている。(THE ANSWER編集部)

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