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ホームリンク休業→高速バスで往復3時間「不安だった」 高3・中井結良、夢の続きは地元を離れて

THE ANSWER / 2025年2月4日 16時33分

ホームリンク休業を乗り越えて3年連続のインターハイに出場した中井結良【写真:中戸川知世】

■フィギュアスケート全国高校選手権

 フィギュアスケートの全国高校選手権(インターハイ)が1月20日から3日間、神奈川・KOSE新横浜スケートセンターで行われた。全国から実力者たちが集結。「THE ANSWER」では文武両道で競技に励む選手、練習環境に恵まれない中で出場を掴んだ選手などをピックアップする。

 中井結良(沖学園高・3年)は32.94点で2年連続となるフリー進出は逃したが、ホームリンク休業を乗り越えて3年連続のインターハイ出場。次の舞台での飛躍を誓った。

 ◇ ◇ ◇

 リンクをいっぱいに使った、雄大な滑りだった。ショートプログラム(SP)に赤く煌びやかな衣装で登場。楽曲「TO LOVE YOU MORE」に乗って伸びやかに演技したが、ジャンプにミスも出た。「意識していたことが飛んでしまったり、試合慣れしていない部分が出てしまったりした」。高校最後の大舞台。悔しさを噛み締めながらも、リンクを離れる際の一礼に感謝を込めた。

 中学3年時、困難に直面した。ホームリンクとして使用していたパピオアイスアリーナ(現オーヴィジョンアイスアリーナ福岡)が老朽化のため2021年7月に休館。突如、練習場所が奪われた。

「まさかなくなると思わなかったので不安だった。これから大変になるな……と。その時は急すぎて深くは考えられなかった」

 新たに拠点とした飯塚アイスパレスまで、高速バスを利用して往復約3時間。リンクは地元チームが優先的に使用するため、45分しか使えないこともあった。練習の開始時間も不規則とならざるを得ず、朝6時スタートの日もあれば、午後11時に練習が終わる日も。1日2往復することもあった。


SPに赤く煌びやかな衣装で登場した中井【写真:中戸川知世】

■23年4月に営業再開「リンクのありがたみを感じた」

 沖学園高に進学後も1年以上、長距離移動を余儀なくされながら技術を磨いた。1年時からインターハイ出場。すると高2になった23年4月、クラウドファウンディングなどの支援を受けてオーヴィジョンアイスアリーナ福岡の営業が再開した。

 拠点を戻し、自然と調整もスムーズに。「リンクのありがたみを感じた」。昨年は初めてインターハイのフリーに進出した。

 中学時代から抱える両足の甲の痛みや、8月に右足首を捻挫したことが影響し、今大会は万全の状態で挑めなかった。残った悔しさは大学で。卒業後は地元を出て、新たな環境で挑戦を始める予定だ。

「福岡で14年間スケートをやってきたので、すごい選手のいるところに出て、ラスト4年間頑張りたい。観てくださる方に笑顔を届けられるようなスケートがしたい」。どんな困難が待ち受けていても、目標の全日本選手権出場に向けて滑り続ける。(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)

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