“世界の東京”で一大プロジェクト 7競技協力で社会貢献、発起人の北島康介氏「大きな力に」
THE ANSWER / 2025年2月8日 16時4分
■「TOKYO UNITE」にハンドボール・ジークスター東京が参加
東京のスポーツチーム、団体が競技の垣根を越えて連携する「TOKYO UNITE」に、男子ハンドボールのジークスター東京が加わった。競泳五輪金メダリストで同プロジェクト発起人の北島康介氏が7日、リーグHのアースフレンズBM東京・神奈川戦が行われた東京・墨田区総合体育館に来場。ハーフタイムに両者の調印式が行われた。
「TOKYO UNITE」は東京にホームを置く7競技、14のプロチーム、団体で22年7月に発足。スポーツの新たな価値を創造するために、各チームが協力し合いながら子ども向けの体験教室やシューズを贈る企画など社会貢献活動をしてきた。これまでも活動に協力してきたジークスターが、正式に15チーム目のメンバーになった。
北島氏は「ハンドボールは五輪で認知度も上がったし、ジークスターは可能性を秘めたチーム。協力して、いろいろと発信していけたらいい」と話した。アジア初のプロ競泳チーム「Tokyo Frog Kings」のGMを務める同氏は始球式を行い、試合も生観戦。「スピード感があるし、楽しめる競技」とハンドボールの魅力も口にした。
競技を横断する組織は珍しくない。2000年に設立された「トップス広島」は野球のカープやサッカーのサンフレッチェ、バスケットボールのドラゴンフライズなど11団体が所属し、相互活動で「スポーツ都市」広島を支えている。近年は各地で同様の組織が誕生している。
中でも「TOKYO UNITE」は世界的にも知られる東京の取り組みだけに注目もされる。野球をはじめサッカー、バスケットボール、ラグビー、卓球、競泳にハンドボール。北島氏は「集まれば大きな力になる」と説明。「我々は夢を与える仕事をしている。いろいろと発信することで、組織としても成長するかと思う」と話した。
■北島氏「選手の認識も大切。『感謝』を口にするだけじゃなく」
かつてプロ選手として競泳界を引っ張った同氏は、アスリート目線に立った考えも明かした。「選手たちが、こういう活動を認識することも大切。子どもたちや、その親御さんに興味を持ってもらうこと。見られるからこそ、活動できる。ただ競技をして、『感謝』を口にするだけじゃなくて」と各競技の選手たちに訴えた。
ジークスターにとっても、加盟は大きい。プロへの転換を目指しながらも他のプロスポーツに遅れるハンドボール界。チームの黒田真一社長は「名だたるチームとコラボさせてもらうのは、チームにとっても貴重。微力ながら協力していきたい」。さらに「プロチームの運営面など他から学ぶことも多い」と期待した。
プロ野球、サッカー、バスケットボールと先行するプロリーグだけでなく、様々なスポーツが「地域密着」を掲げる。もっとも、単体での地域に向けた活動は簡単ではない。しかし、複数のクラブがコラボすれば、よりハードルは下がる。多くのスポーツに触れることで、子どもたちの選択肢も広がる。
他の地域に比べて巨大すぎる東京。多くのチーム、団体が一つになって活動することは決して簡単ではない。北島氏も「難しいことはあるけれど、やることに意味がある。ロールモデルになれればいい」と話した。日本にスポーツ文化が定着するためにも、スタートから4年目を迎える「TOKYO UNITE」の役割は大きい。(荻島 弘一 / Hirokazu Ogishima)
荻島 弘一
1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。
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