羽生結弦さん、単独ツアー完走 目に涙溜め一礼「自分自身、感極まっているところも」「今という瞬間を生きていると感じて」

羽生結弦さんが単独ツアー完走【写真：（C）Echoes of Life Official】

■「ICE STORY 3rd -Echoes of Life- TOUR」が千秋楽

　フィギュアスケート男子で2014年ソチ、18年平昌と五輪連覇を達成しているプロスケーター・羽生結弦さんが出演・制作総指揮するアイスストーリー第3弾「ICE STORY 3rd -Echoes of Life- TOUR」が9日、千葉・ららアリーナ東京ベイで千秋楽を迎えた。「命」「生きること」をテーマに、昨年12月から埼玉、広島、千葉を回った。「全魂を込めて滑らせてもらった」と感極まりながら深々と一礼した。

　開場の14時30分を前に、ららアリーナ東京ベイにはファンが大挙。海外から訪れた観客もおり、グッズ売り場は長蛇の列ができていた。自らが制作総指揮する壮大なアイスショー。氷上の演技で魅せたのはもちろん、スクリーンに流れる映像もまるで羽生さん主演の映画のよう。音響、照明にもこだわりを詰め込んで約2時間半、大いに観客を沸かせた。

　羽生さんは目に涙を浮かべて深々と一礼。「僕が執筆して、そこから始まる僕の頭の中、気持ち、心臓の中、魂、そんなものを全て詰め込んだ本当に大変な作業がたくさんあった」と感極まった様子で語り、「全てのスタッフに大きな拍手をお願いします。ありがとうございました」と支えてくれたスタッフに感謝した。

「ちょっとでも今という瞬間を生きているんだと感じてほしい。みんな思っているよりも強く生きてるんだよと、祈りとともに、言葉とスケートでしたためたストーリーです」と語り、「自分自身感極まっているところもあり、今一度言葉で説明させてもらった」とも話した。最後はアンコールもやり切り、マイクなしで「ありがとうございました！」と絶叫した。

「Echoes of Life」は昨年12月7日、羽生さんの30歳の誕生日にさいたまスーパーアリーナで開幕。満員となる観客1万4000人が集まり、華麗なスケーティングに最後はスタンディングオベーションも起きていた。1月には広島で開催し、この日千葉で千秋楽。単独ショーを完走した。

　羽生さんは北京五輪に出場した2022年、7月にプロ転向を発表。同11月から初の単独公演「プロローグ」を開催した。翌23年2月26日には、スケーター史上初となる東京ドーム単独公演「Yuzuru Hanyu ICE STORY 2023 GIFT at Tokyo Dome」を開催。その後「Yuzuru Hanyu ICE STORY 2nd “RE_PRAY”TOUR」を埼玉・佐賀・横浜で開催した。2024年4月に“RE_PRAY” TOUR 追加公演 宮城公演を開催している。（THE ANSWER編集部）