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那須川天心、成長の「右」で前世界王者封じへ 公開スパーで巧みなジャブ披露「自由にできてる」

THE ANSWER / 2025年2月12日 15時49分

公開練習に登場した那須川天心【写真:浜田洋平】

■興行はAmazon プライム・ビデオで生配信

 ボクシングのWBOアジアパシフィック(AP)バンタム級王者・那須川天心(帝拳)が12日、都内の所属ジムで練習を公開した。24日に東京・有明アリーナの同級ノンタイトル10回戦で、前WBO世界同級王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)と対戦。ボクサー転向6戦目で過去最強の相手を迎え、右ジャブの成長への手応えを明かした。戦績は26歳の那須川が5勝(2KO)、34歳のモロニーが27勝(19KO)3敗。

 成長した「右」でモロニーを封じる。那須川はWBC同級7位アレハンドロ・ジャイル・ゴンサレス(メキシコ)と3回のスパーリングを披露。右ジャブ中心に組み立て、ボディーやストレートなどの左に繋げた。右で死角をつくり、左を打ちこむ場面も。相手の出足を止め、リズムをつくった。

 終盤は激しい打ち合い。5回のミット打ちは、インターバルが通常の1分より15秒ほど短い設定だったが、疲労の溜まる時期に軽快に動き続けた。

 シャドーも合わせ計12回。大粒の汗を流し「公開練習というか、普通の追い込みをやってしまいました。記者の方も途中で飽きましたかね」とジョーク。「リアルを見せていくのがずっとテーマ。こういう姿を公開練習だろうがなかろうが、変わらず本気でやっているぞって。誠意も見せられると思う」と流さず本気で動いた。

 昨年10月の前戦は前に出てこず、アマ200戦以上の経験のある相手に攻めあぐねた。粘る相手に判定勝ちしたが、不完全燃焼に。「これまで基本的には相手の動きを待って動いていたけど、今度は自分から動く」と右手で試合をつくる練習を徹底。1月中旬に来日したメキシコ選手3人らと100回以上のスパーで調整してきた。

「手応えはあります。自分の動きが確立されてきた。何でもできるなと。自由に思い通りやれている感じがする。記者さんは違いが目に見えてわかると思う。中間距離で相手にどう嫌と思わせるか。ジャブだけど、一個一個にしっかりパワーが乗っている。石を投げているというか、ジャブだけど止めるだけじゃなく、しっかりダメージもある。パワーという言葉ではない。力強い動きだと思います。

 今日の1ラウンド目は9割が右だけ。距離を保って、2、3ラウンドは左を打ちこむ。今までは左を打つための右という感覚。相手との繋がりがわからなかったけど、今は前の手で相手をつくる。相手にアクションさせることができているので、相手との駆け引きも楽しめている。相手のアクションの間をどうつくかで試合が決まると思います」


負ける気がしないと自信を見せた那須川【写真:浜田洋平】

■「そうとう頭を使う試合。僕はIQが高い(笑)。負ける気がしないです」

 モロニーは2020年10月、WBAスーパー&IBF世界バンタム級王者だった井上尚弥(大橋)に7回KO負け。再起後5連勝で23年5月に世界王座に就いた。初防衛後、昨年5月に東京Dで武居由樹(大橋)に判定負けし、王座から陥落。今回が再起戦となる。技術に定評があり、穴のないバランスの取れた強敵に対し、那須川の実力が試される。

 この日は現役時代にミドル級で戦い、身長190センチ近くあるカルロス・リナレストレーナーともミット打ち。大きな体で圧力をかけられ、相手が出てきた時の対処法を磨いた。「何が起こるかわからない。出てくる可能性もある。そこで下がりながら攻撃するのを意識しています」と試合巧者のモロニー対策を積んだ。

「自分の手札を増やす練習をしてきた。どういう状況になっても大丈夫。攻めてきても来なくても大丈夫。そう思えるトレーニングをしてきた。中間距離の戦いになると思う。そこを制した方が勝つ。遠距離、近距離の2択で見る人が多いけど、その間が大事。そうとう頭を使う試合になる。僕はIQが高いですから(笑)。負ける気がしないです」

 那須川は昨年10月の前戦で大差判定勝ち。転向5戦目で初挑戦だった地域タイトルを獲得した。現在はWBA2位、WBC3位、WBO3位、IBF13位と主要4団体全てで世界ランク入り。陣営は今年秋以降のプロ8~10戦目に世界初挑戦させることを想定してきた。モロニー戦をクリアできなければ、世界挑戦は遠のくことになる。

○…同興行では、WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M.T)が同級6位ダビド・クエジャル(メキシコ)と3度目の防衛戦を行う。WBA世界同級王者・堤聖也(角海老宝石)が、元WBC世界フライ級王者でWBA世界バンタム級4位・比嘉大吾(志成)と初防衛戦。他のバンタム級王座はIBFに西田凌佑(六島)、WBOに武居由樹(大橋)が就き、日本人が主要4団体を独占している。(THE ANSWER編集部)

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