「全て失うか、全て持っていくか」 那須川天心、世界挑戦への分岐点強調「その立場が嬉しい」
THE ANSWER / 2025年2月12日 16時51分
■興行はAmazon プライム・ビデオで生配信
ボクシングのWBOアジアパシフィック(AP)バンタム級王者・那須川天心(帝拳)が12日、都内の所属ジムで練習を公開した。24日に東京・有明アリーナの同級ノンタイトル10回戦で、前WBO世界同級王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)と対戦。ボクサー転向6戦目で過去最強の相手を迎え、世界初挑戦への道を切り拓く覚悟を見せた。戦績は26歳の那須川が5勝(2KO)、34歳のモロニーが27勝(19KO)3敗。
世界戦へ落とせない、分岐点となる一戦。那須川は今秋以降に想定される大一番を描いている。
「もうそこまで言ってもらえる位置に来たと思う。しっかり自分で掴んできた。この試合はボクシング界の中でも、格闘技界の中でも“勝負”が含まれた試合だと思う。本当にこの一戦で全て失うことにもなるし、全て持っていけることにもなる。その立場で試合ができるのは凄く嬉しい」
昨年10月の前戦で大差判定勝ち。転向5戦目で初挑戦だった地域タイトルを獲得した。現在はWBA2位、WBC3位、WBO3位、IBF13位と主要4団体全てで世界ランク入り。陣営は秋以降のプロ8~10戦目に世界初挑戦させることを想定してきた。モロニー戦をクリアできなければ、世界挑戦は遠のくことになる。
「本当に勝つか、負けるかで今後の日本のボクシング界がさらに盛り上がるか、盛り上がらないかにもなってくる。だから、自分のためだけじゃない。僕はボクシングが好きなので、ボクシングをもっと盛り上げたいし、自分だけ盛り上がっても意味がない。やっぱり業界を盛り上げてこそプロだし、一流だと思う。そこの闘いになるんじゃないでしょうか。(ボクシング界を)背負うわけではないですけど、やっぱり知ってもらいたいですよね」
公開スパーで汗を流す那須川【写真:浜田洋平】
■「世間的にも暗いニュースが多い。やっぱり今…」
この日はWBC同級7位アレハンドロ・ジャイル・ゴンサレス(メキシコ)と3回のスパーリングを披露。右ジャブ中心に組み立て、ボディーやストレートなどの左に繋げた。右で死角をつくり、左を打ちこむ場面も。相手の出足を止め、リズムをつくった。終盤は激しい打ち合い。5回のミット打ちは、インターバルが通常の1分より15秒ほど短い設定だったが、疲労の溜まる時期に軽快に動き続けた。
シャドーも合わせ計12回。攻めあぐねた前戦を踏まえ、右手で相手をコントロールする練習を重視してきた。1月中旬に来日したメキシコ選手3人らと100回以上のスパーで調整。「納得することはないけど、徐々に形になっている。あとはそこからどう攻めて自分の動きをしていくか」と成長を実感した。
モロニーは2020年10月、WBAスーパー&IBF世界バンタム級王者だった井上尚弥(大橋)に7回KO負け。再起後5連勝で23年5月に世界王座に就いた。初防衛後、昨年5月に東京Dで武居由樹(大橋)に判定負けし、王座から陥落。今回が再起戦となる。技術に定評があり、穴のないバランスの取れた強敵に対し、那須川の実力が試される。
ボクシングデビューから1年10か月。高い期待や他の選手にない重圧とも向き合ってきた。「世間との勝負」はこれからも続く。
「そこは毎回です。世間的にも暗いニュースが多い。やっぱり今、ヒーローがいないと思うんですよ。僕がしっかり明るくしたいなと思う。『子どもの頃の方が楽しいじゃん』じゃなくて、『大人になってからの方が楽しいよ』って。自分の闘いでそれをいろんな人に見せたい」
○…同興行では、WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M.T)が同級6位ダビド・クエジャル(メキシコ)と3度目の防衛戦を行う。WBA世界同級王者・堤聖也(角海老宝石)が、元WBC世界フライ級王者でWBA世界バンタム級4位・比嘉大吾(志成)と初防衛戦。他のバンタム級王座はIBFに西田凌佑(六島)、WBOに武居由樹(大橋)が就き、日本人が主要4団体を独占している。(THE ANSWER編集部)
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