衆院選は股裂き状態「連合」と政治の関係は 坂東太郎のよく分かる時事用語

THE PAGE / 2017年10月9日 16時10分

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[写真]連合の神津里季生会長。10月6日には小池・前原氏や枝野氏らの支援要請を受けた(ロイター/アフロ)

 最近、やたらと耳にする「連合」(神津里季生会長)。民進党の前原誠司代表が「希望の党」を創設した小池百合子東京都知事と“合流”話をした会談に神津会長も同席していました。ところが小池氏が「排除します」「全員を受け入れるということはさらさらない」と表明したからさあ大変。民進は分裂し最大の支持母体である連合も大混乱へ陥りました。10月に入って小池氏は前原氏とともに連合本部を訪れて神津会長に支援要請するも股裂き状態で「(どの党にいても)連合推薦候補を支援する」と答えるのが精一杯でした。

そもそも「連合」とは?

 正式名称は「日本労働組合総連合会」。1989(平成元)年11月に結成された労働組合の中央組織で日本最大です。

 労働組合(労組)とは働き手の雇用を守ったり、賃金上昇を要求したりと「よりよい職場」づくりのために主に経済面の維持・向上を目指します。労働者は経営者と1対1のサシ勝負だと立場が弱いのでかないません。そこで日本国憲法は「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する」(第28条)と規定しました。集団を作って(団結権)、交渉に及んでいい(団体交渉権)と認めたのです。

 日本の特長は、民間ではまず会社の正社員による企業別労組(トヨタ自動車の全トヨタ労働組合連合会など)が結成され、同じ産業ごとの産業別労働組合(産別)に集まり(トヨタの場合だと全日本自動車産業労働組合総連合「自動車総連」)ます。

 加えて地方公務員による全日本自治団体労働組合(自治労)や教員や学校職員による日本教職員組合(日教組)など公務員中心の組合も存在しているのです。こうしたさまざま計49の産別が加盟する中央組織が「連合」で約700万人の組合員を数えます。

 最大の見せ場は2、3月の春闘で4月からの新年度に向けて労組が一斉に賃上げ要求闘争などをします。1950年代から定着しました。成果を最大化するため中央組織として個別の要求で労組が孤立しないよう支援していきます。

 会長の任期は2年。定期大会で選出します。複数が立候補したら選挙で決します。

旧総評と旧同盟が大同団結して誕生

 本来、労組は経営者との経済闘争を目的としているので、政治活動へ踏み込むのは論議があります。ただ日本では目的完遂のため政治活動にも力を入れてきました。中央組織としては、1950(昭和25)年結成で日本労働組合総評議会(総評)が日本社会党を、同党から60年に分離した民主社会党(69年から民社党へ改称)を日本労働組合総同盟(同盟)が支持してきたのです。総評には官公庁系の労組が、同盟には民間企業系の労組が加盟しています。中央組織が分裂していては対抗するパワーも減じるという声は長らくあって89年、総評と同盟らが大同団結して連合の結成へとこぎ着けました。当時の組合員数は約800万人です。

 89年7月の参院選で、連合の前身組織である全日本民間労働組合連合会(旧連合)が母体となった「連合の会」推薦候補が11勝1敗の好成績を上げました。特に自民党の金城湯池であった改選1人区で全勝したのは快挙です。社会党も土井たか子委員長の人気もあって躍進。勢いをつけて年末の連合結成に至ったのです。

 一方の自民党は宇野宗佑首相の女性スキャンダルが尾を引いて結党以来初の過半数割れ。ショックは大きく、参議院での単独過半数回復は2016年選挙まで待たなければなりませんでした。

非自民連立政権で社会、民社が与党入りも……

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