後頭部を3時間充電!? 世界初、政府公認サイボーグ人間、彼が体験した驚くべき世界とは?

tocana / 2013年12月5日 20時45分

写真

 ニール・ハービソンさんは、「アイボーグ」という名のデバイスを自分の頭部に常時接続している英国人アーティストだ。英国のWEBマガジン「dezeen」が11月3日に伝えたところによると、そんなハービソンさんが、デバイスを装着したままの姿でパスポート上の写真に載ることを、英国政府が初めて認可したとして話題になっている。

 パスポートを所持している人なら誰でも、今までの常識ではこんなことが認められるはずはないと思うだろう。Googleグラスなど今何かと話題のウェアラブル・デバイスも、それを装着したままの姿をパスポート写真として認めてもらうことなど不可能だ。当然ハービソンさんの件は世界初の事例となるが、彼にとって「アイボーグ」とはどのような装置なのだろうか。また、その機能とは一体......?

■「アイボーグ」完成までの道のり

 ハービソンさんは、生まれつき色覚異常を持っていた。その症状とは、目に入るもの全てが灰色の影のように見えてしまうというものだ。それはまるで、他の人がハイビジョンの映像を見ている中、自分だけ低解像度の白黒テレビを見ているようなものだとも表現される。信号機や標識の色が認識できないため道路もうかつには歩けず、それ以上にハービソンさんにとっては、「世界の美しさ」が感じられないことが本当に悲しかったという。

 それでもアーティストである彼は、人々を感動させる「美」の何たるかについて、常に考えていた。そして今から10年前、人々がどのような世界にいるのか、テクノロジーの力を利用して感じてみようと決意したのだった。

 そうしてハービソンさんは人工頭脳学者アダム・モンタンドン氏と共同で「アイボーグ」の制作に成功。その結果、彼はこれまで誰もやったことのないような方法で色を感じ取ることができるようになった。

■色を「聞き」、「感じる」仕組みとは?

 「アイボーグ」のコンセプトとは、周囲の色彩を、音波に変換して装着者の聴覚へと届けるためのデバイスだ。アイボーグが認識した色彩情報は、装着者の頭蓋骨後部に取り付けられた振動装置から骨伝導によって内耳まで伝達され、正弦波として認識される。つまり、ハービソンさんは色を聞き、そして感じ取っているということだ。彼によると、「アイボーグ」を通して聞くあらゆる色は、それぞれ明確な周波数を持っているという。また、街で見かける人々の顔や建物は、音楽的にすら感じ取られるのだという。彼にとっては、「アイボーグ」を通して感じる色彩(音色)が織り成す世界の姿が本当に興味深いようだ。

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