最強の“若返り薬“への可能性が開かれる 実験で明らかになった「NMN」の重要性とは?

tocana / 2013年12月23日 12時15分

写真

 誰にとっても時間は平等に過ぎていく。どれほどのお金や権力を以ってしても、過ぎ去ってしまった時間を取り戻すことはできない。体は歳を重ねるごとに衰え、病気にかかりやすくなり、残された時間は刻一刻と......という、あらゆる生命が背負ってきた宿命が、どうやら変化する可能性もありそうな発見だ。

 12月19日に「New Scientist」が掲載した記事によると、科学者のチームが、ある方法によって、歳をとったネズミの老化を食い止め、さらに若返らせることにまで成功したというのだ。


■そもそも、なぜ老化するのか?

 哺乳類の老化は、細胞の中にあるミトコンドリアと深いつながりがあると考えられてきた。ミトコンドリアとは、それ自身が独自のDNAを持ち、呼吸を行うことで細胞にエネルギーを供給する役割を担っているもの。しかし、哺乳類が歳を重ねるうちに、ミトコンドリアの機能は衰え、その結果としてアルツハイマー病や糖尿病にかかりやすくなるといわれているのだが、ハーバード大学医学大学院のアナ・ゴメス氏のチームによって、その謎の解明が明らかになる日が近づいたようだ。

■老化の原因1=ミトコンドリアの衰え

 まず、ゴメス氏のチームは、生後6カ月の若いネズミと22ヵ月の年老いたネズミの骨格筋の細胞内において、遺伝子情報を運んでいる「メッセンジャーRNA」の値を比較した。その結果、若いマウスと年老いたネズミでは、細胞核における「メッセンジャーRNA」の値にはそれほど差がないことが判明する。ところが、それとは対照的に、ミトコンドリアにおける「メッセンジャーRNA」の値は、歳ととともに衰えていた。この時点で、ミトコンドリアの衰えこそが老化の原因であることが確認された。


■老化の原因2=「SIRT1」の不足

 次に、このように対照的な値の変化を見せる物質が、もう一組発見される。長寿に強く関わっているとされ、細胞内で、核とミトコンドリア間の連携を促す仲介者的な役割の「SIRT1」というタンパク質と、「HIF-1α(低酸素誘導因子)」というタンパク質だ。

 「SIRT1」が不足している年老いたネズミでは、逆に「HIF-1α」が高い値を示すのだというが、「HIF-1α」の増加は、細胞の構成分子の連携(核とミトコンドリアなど)に大混乱をもたらすのだという。

 以上の結果は、細胞核とミトコンドリアとの間の連携は、「HIF-1α」と「SIRT1」という2種類のタンパク質の量に左右されているという事実を示している。細胞内の「SIRT1」の値が高く、核とミトコンドリア間の連携が良好になされる限り、老化は抑えられるそうだ。

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
tocana

トピックスRSS

ランキング