「洗わなくて済むお皿」が開発される 

tocana / 2013年12月25日 16時0分

 今年もクリスマスがやってきた。自宅に親しい知人を招いてパーティー! などと盛り上がる人もいるのだろうか。しかし、楽しいパーティーの後には必ず、「後片付け」という憂鬱な仕事が待っている。シンクに山積みになった大量の食器を洗う作業は、特にあなたを尻込みさせるに違いない。たとえ食器洗い機の手を借りていたとしても、手洗いせざるを得ないものは現れる。ここで「ああ、私たち人類は、生きている限りこの食器洗いから逃れることはできないのだろうか......」などと考えてしまう人にとっては朗報だ。ついに人類を面倒な食器洗いから解放してくれる技術が誕生したのだ。

 「dezeen」が今月16日に報じたところによると、写真の食器は、なんと絶対に洗う必要がない食器、すなわち「汚れない食器」であるという。セルロースという植物由来の有機繊維を原料とし、表面には特殊なコーティングが施されているのだ。スウェーデン林産業協会が、デザイン事務所Tomorrow Machine社と調査会社Innventia 社に対し、「自国の森林から採取されるセルロースの未来の用途」について構想するよう依頼した結果、生み出された。

 開発者チームのメンバーであるTomorrow Machine社のHanna Billqvist氏は、「この食器は、きれいにするために水も洗剤も必要としないのです。その製造工程でも日々の使用においても、徹底的な省資源を実現します」と語っている。また、セラミックと同等の硬さだが、よりいっそう軽く、落としても欠けたり割れたりしないという利点があるそうだ。加えて、伝統的な磁器やセラミックの食器に似せるため、染料による彩色も可能であるとされる。

 その製造工程もシンプルなものだ。最初は板状になっている原料のセルロースを、熱間プレスすることによって成形し、そこに特殊コーティングを施すことにより製造される。この特殊コーティングは、スウェーデン王立工科大学によって生み出された全く新しい技術で、水分と汚れへの耐性を持たせるため、ハスの葉をまねた表面処理を実現するようだ。食器上の汚れや水分は、まるでハスの葉を水滴が転がるようにはじかれ、決して付着することはない。この塗料には超耐水性を持たせるため、急速膨張法(RESS)と呼ばれる技術を用い、高温と高圧で塗布されているようだが、「まだ発展途上の技術で、今のところ大量生産までには至らない」のだという。

 Hanna Billqvist氏は、「私たちの使命は、創造性の観点から科学を扱い、技術の研究と最新素材を用いることで、世界をより良いものへと革新することです」と、デザイナーとしての気概を述べている。残念ながら今年のクリスマス・パーティーには間に合わなかったようだが、今後この商品の大量生産化が実現すれば、間違いなく私たちの食後の光景を一変させることになるだろう。
(スポンジ保父)

tocana

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