飼い猫を助けようとして「黒死病」感染!? 生死の境をさまよった末に生還した、元患者が語る!

tocana / 2014年2月5日 18時0分

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 「黒死病(腺ペスト)」という言葉を聞いて、多くの人は何を思い浮かべるだろうか? おそらく「世界史で習った中世の病気」「今ではほとんど抑え込まれている」といった認識を持つ人が多いように思われる。しかし人類を過去複数回にわたり苦しめてきたこの伝染病は、限定的ではあるものの現代においても生き長らえ、パンデミックの再来を待ち続けているかもしれないのだ。

 「黒死病(腺ペスト)」に感染し、生死の境をさまよった後に生還を果たした男性のエピソードが、1月31日の英紙「The Guardian」を始め、海外の複数メディアによって報じられ、話題を呼んでいる。ペスト菌がいかに自身の体を蝕んでいったのか、今回その恐怖を克明に語ったのは、米国人のポール・ゲイロード氏(61)だ。

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■黒死病への感染経緯

 オレゴン州・プラインビルの片田舎に住むゲイロード氏は、2012年のある休日、自宅のベランダで飼い猫の異変に気付く。飼い猫のチャーリーは、おなかを膨らませ、食べたネズミで喉を詰まらせているようだった。ゲイロード氏は助けてやろうとするが、チャーリーの口に手を入れている僅かな間に、指に噛み付かれてしまう。その後やっとの思いで吐き出させたネズミは、腐っているようだったという。

 数日後、チャーリーは死に、ゲイロード氏の体調にも異変が現れる。高熱や鼻水など、インフルエンザのような症状、そしてリンパ腺がレモンのような大きさに腫れてしまったのだ。指から細菌が侵入したことを懸念したゲイロード氏は病院を訪れるが、検査の結果下された診断が、「黒死病(腺ペスト)」だった。


■症状は瞬く間に悪化

 その後、抗生物質の投与などを受けたゲイロード氏だが、容態は瞬く間に悪化。数日のうちに臓器の活動は弱まり、手足は末端部分から壊疽(えそ)し始め、真っ黒に変化してしまった。そして肺が虚脱、心臓の鼓動も微かなものとなり、生命維持装置につながれることとなる。昏睡状態に陥ったゲイロード氏の容態はすでに限界に近く、担当医によって生命維持装置を取り外すことも一時検討されたが、27日目、奇跡的にも眼を覚まし、その後次第に症状は回復していった。


■なんとか命を取り留めて......

 なんとか命を取り留めたゲイロード氏は、手足の壊疽部分の切断手術や透析治療といった苦しい治療に耐えねばならなかったが、退院も叶い、現在は健康に暮らしているという。後に州の衛生当局によって飼い猫チャーリーの墓が掘り返され、「黒死病(腺ペスト)」に感染していたことも確認される。感染経路はペスト菌を持ったネズミと思われるが、そのネズミが生息する場所まで確認することはできなかった。

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