「針とカミソリで肌に模様を刻む」! アフリカの部族に伝わる風習、スカリフィケーションの実態とは!?

TOCANA / 2014年2月21日 14時15分

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 人類誕生の地、アフリカ。多くの民族や部族が共存するこの大陸には、自然と歴史に根付いた数々の特徴的な文化や風習が現在も残されている。その中には世界中のメディアで大きく取り上げられ、文化相対主義と普遍的人権主義との間で大きな議論を呼び起こすものもあるが、代表例としてよく知られているのは「女子割礼(女性器切除)」の儀式だ。

 しかし「女子割礼」以外にも、苦痛を伴う身体改造の風習は世界に存在しているのが現実だ。今回は、フランス人写真家エリック・ラフォルグ氏の作品を通して、アフリカの部族間における「スカリフィケーション」の風習を紹介しよう。

【写真と動画はこちらから→http://tocana.jp/2014/02/post_3688.html】


 「スカリフィケーション」とは、刃物を用いて皮膚を傷つけることによって人体に模様をつける行為だ。エチオピアのボディ族やスルマ族、南スーダンのヌエル族、ウガンダのカラモジョン族などの間では、「スカリフィケーション」で作られた傷が治癒する過程において、盛り上がりを生じる現象(ケロイド)を利用して、人体に様々な模様を描く風習が存在している。

 「スカリフィケーション」の風習を持つ部族にとって、その傷跡の持つ意味は単なる「美しさ」だけにとどまらず、自らの帰属する部族を証明したり、男性であれば少年から大人への変化を表し、女性であれば出産の苦痛に耐えることができる証でもあるという。

 ラフォルグ氏は、スルマ族の少女に施された「スカリフィケーション」の儀式の一部始終を取材・撮影している。この12歳の少女は、誰から強制されるわけでもなく、自ら「スカリフィケーション」の儀式に臨むことを希望したとされる。

 母親が針を使って少女の肌を引き上げ、カミソリの刃で切れ込みを入れている約10分の間、彼女は一言も発せず、苦痛の表情すら見せなかったという。後にラフォルグ氏に対し、その10分間は「気を失いそうだった」と明かした彼女だが、「苦痛の表情は家族の恥に直結するために耐えていた」とも語っている。

 しかし部族の全員がこの「スカリフィケーション」を受けるわけではないようだ。街の学校に行き、キリスト教に改宗した子どもは、このような儀式を希望することはないという。エチオピアでも都市部に住む人々からは、「原始的だ」とみなされ、差別を受けることもあるようだ。


 「スカリフィケーション」は、カミソリの刃を共用することで様々な病気が蔓延するなどの問題を抱えているが、多くの部族間で現在も存続する風習だ。このような風習には、人権と文化が絡み合う複雑な問題が常に付きまとう。しかし世界で行われているこのような行為を、現実として直視することを避けてしまっては、何の議論もできないことだけは間違いない。

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