【死刑囚】元・プロボクサー袴田巌、無罪は明確? 議員が“異例の総会“を開く

tocana / 2014年3月21日 8時0分

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 3月18日、「袴田巌死刑囚救援議員連盟」総会が、衆議院第2議員会館で行われた。 1966年6月30日、静岡県清水市の味噌製造会社の専務宅が全焼、現場からは刃物による多数の傷を受けた一家4人の死体が発見された。その事件で逮捕されたのが、近くの味噌工場の住み込み授業員であった、元プロボクサーの袴田巌であった。1980年に最高裁で死刑が確定したが、証拠の不自然さなどから、冤罪であるという声が高まり、現在、第2次再審請求が行われている。

総会で演壇に並んだのは、会長の塩谷立を初めとして、逢沢一郎、大口善徳、生方幸夫、谷畑考、仁比聡平、松浪健太、鈴木貴子、と超党派の議員。そして袴田死刑囚の姉である袴田秀子、弁護団長の西嶋勝彦である。100名ほどの聴衆にも、議員が多く見られる。

 立法府にある議員が、司法の領域に意見をするのは、三権分立の原則からきわめて異例だ。それほどまでに、袴田死刑囚の冤罪の疑いは濃く、人道の立場から救い出さなければならないという気運が高まっている。

 仁比聡平議員は、冤罪が生まれる構造的問題を指摘した。捜査官による証拠のねつ造が行われていたり、被告に有利であるはずの証拠が隠されていることから、冤罪が発生することが多い。検察は手持ちの証拠を全面開示すべきだ、と強く訴えた。

 総合格闘技の選手だったこともある、松浪健太議員は自身の経験から、「リングで殴られているとき怖くないのは、アドレナリンが出ているからだ」と、日本フェザー級6位のプロボクサーだった袴田さんでも、死刑に恐怖を感じていないはずはない、と言及した。袴田死刑囚の収監は45年で世界最長。ギネスにも認定されている。「ギネス記録が伸びるのは、恥ずかしいことだ」と付け加えた。

「嬉しいはずの朝が来ることが、袴田さんにはどれほどつらいか。半世紀近くもそれを強いているのは自分たちだ」と、鈴木貴子議員は語った。

 西嶋勝彦弁護士から、第2次再審の内容が説明される。それは多岐に渡ったが、主な点は以下の通りである。

 袴田さんを有罪とする最大の証拠は、現場近くの味噌醸造タンクから麻袋に入って発見された、鉄紺色ズボン、ねずみ色スポーツシャツ、白ステテコ、白半袖シャツ、緑色ブリーフ、5点の衣類である。袴田さんが緑色の似たブリーフを穿いていたこと、ズボンの端切れが袴田さんの実家から見つかったことから、犯人である証拠とされた。
 控訴審で、その衣類の装着実験が行われた。なんと、ズボンは小さすぎて、袴田さんの太ももにつかえて、穿くことができなかった。他にも様々な不審な点があるが、決定的なのは、2011年に静岡地裁で行われたDNA鑑定だ。衣類には血液がついていたが、いずれの被害者の血液ともDNAが一致しなかった。衣類が発見されたのは、事件から11年2カ月後。直後の捜索では出ていなかったものだ。事件の後に、無関係な衣類が、証拠とするために入れられた可能性が大きい。他の冤罪事件でも、捜査当局が証拠をねつ造していたことがままある。

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