【冤罪足利事件】真犯人は“ルパン似の男“!? 隠蔽された真実

tocana / 2014年4月2日 11時0分

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「足利事件」――。1990年5月12日、栃木県足利市のパチンコ店から4歳の女児が行方不明になり、遺体となって発見された誘拐殺人事件だ。その後、当時44歳の菅家利和さんが逮捕され有罪が確定するも、09年にDNA型が一致しないことが判明。17年ぶりに菅谷さんの無実が明らかとなった冤罪事件でもある。

 だがこれで一件落着とは言えない。「では一体、真犯人は誰なのか?」という最大の疑問が残っているからだ。


■「足利事件」真犯人は通称ルパン!

 そんな疑問に挑んだ著書が『殺人犯はそこにいる―隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件―』(清水潔/新潮社)である。日本テレビの報道記者である著者は、足利周辺で類似の未解決女児誘拐事件が4件も起こっていることに着目し、07年から取材を始めて冤罪を暴くことになるのだが、瞠目すべきは取材の過程で連続女児殺人の「真犯人」の目星をつけたことだ。

 それが通称「ルパン」である。一連の事件には司法当局によってもみ消された複数の目撃談があった。そして目撃談によれば真犯人は「ルパン三世に似ていた」という。さらに著者は集めた膨大な資料ファイルから「ルパン」と思われる男を特定したのだ。

「黒いファイルから導かれた『推論』に基づけば、その男が真犯人であることに矛盾はなかった。私は『北関東連続幼女誘拐殺人事件』の取材を進めるとともに、この男の裏取りも進めていた。確信は深まるばかりだった」(本書より)

 具体的特徴も、この本に記されている。

・足利市と太田市に土地勘があり、タバコを吸い、休日にパチンコ店に通う男
・身長156~160センチ前後で、幼い女の子に泣かれたりせず上手に会話が交わせること
・血液型B型
・事件発生から推定される年齢は、現在50歳前後か 「すべて本書より」

 さらに、著者は推定した「ルパン」の居場所を割り、早朝から深夜まで張り込み、そして行動を尾行し、撮影に成功。「ルパン」は知り合いらしい幼い女の子と手を繋いだり、背負ったり、会話もしていたという。写真を撮って目撃者に面通してもらい、「似ている」との言質もとった。「ルパン」の自宅に出向き、直接当時のアリバイや血液型を聞き出した。真犯人とルパンのDNAも照合した。そして結果は驚くべきものだった。ふたつは完全に一致したのだ――。著者は、その事実を捜査機関幹部に伝える。だが、しかし......。

 結果から言えば「ルパン」は現在も逮捕されるとこなく野放しのままである。検出されたDNAが二種類存在したこと、それに対する司法や捜査当局、科警研の思惑やメンツ、時効の壁などに阻まれ「事件は闇に消えた」のだ。

 最後に著者は記す。

「いいか、逃げきれると思うなよ」

 著者は決して諦めていない。そして事件も終わってはいない。

★本のデータ
『殺人犯はそこにいる―隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件―』(清水潔/新潮社)

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