殺人事件の証人として出廷したラブラドール・レトリバー!! 冤罪を生む危険性は!?

tocana / 2014年4月9日 11時0分

写真

 新たな冤罪を生む原因とならなければよいのですが......。なんと、事件の証人として犬が法廷に立ったとして、海外で大きな話題を集めています。犬が一体何を証言するというのでしょうか?

 今月4日、複数の欧米メディアが一斉に報じたところによると、今回出廷したのは9歳のラブラドール・レトリバー、タンゴちゃん。フランスのトゥールで行われている、ある殺人事件の予備審問において、事件の目撃者として証言台に立つことを求められたのでした。

 その目的は、タンゴちゃんの飼い主を殺した犯人を指し示すため。方法は、獣医に付き添われて証言台に立つタンゴちゃんを、バットで脅すよう被告に命じ、その時の反応を調べるというものでした。また別のラブラドールも出廷し、同様の体験をさせた時の反応と比較したといいます。

 獣医の観察結果はというと、2匹のラブラドールとも「バットが振り上げられた時、著しく怯んだ」というもの。常識的に考えれば当たり前のようにも感じられますが、記録はしっかりその通りに残されたようです。

 殺人事件の詳細や、今回の実験結果が今後どのように扱われるのかは報じられていませんが、飼い主が殺害された時、唯一の目撃者であったと考えられるタンゴちゃんの「証言」は、それなりに考慮されるようです。公判はさらに1週間継続されるといいます。

 しかし、フランスにおいて犬が出廷を求められた例はこれが初めてではないようで、6年前にはスクービーという名の犬が証言台に立っています。スクービーの飼い主だった女性(59)は、パリのアパートで天井から首を吊って死亡しているところを発見されました。当初、警察は自殺と判断しましたが、遺族は殺人事件であると確信しており、判断材料の一つとするため、やはり唯一の目撃者だったスクービーの反応が再現実験で試されたのでした。その時の記録は、「猛烈に吠えた」というものだったようです。

 今回の裁判で、被告側弁護士のジョルジュ・ラファージュ氏は「犬による証言など到底承服できない」と猛反発しています。ラジオ番組に出演した彼は、「このような実験は危険な先例となり、被告の利益を著しく損なわせるものです」「タンゴが右足を上げたり、口や尻尾を動かしたからといって、それが何の証明になるんですか? 法制度に混乱を招くでしょう」「判事が、自分の周囲をこんな非論理的な専門家で固めているのは危険なことです」などと語り、怒りは収まらない様子です。

 また動物行動学者のジャック・コーデル氏も、雑誌「ヌーベル・オブザバトゥール」のインタビューにおいて、「犬の反応が、一般的な思い込みに基づいて解釈されています。これは科学的な見地に立ったものではありません」として、現在の手法は非科学的だと警告しています。科学的な捜査と証拠に基づいた、正しい判決が下されるようにしてほしいものです。

tocana

トピックスRSS

ランキング