クマに襲われたら口の中に手を突っ込め!? アイヌ民族伝説のハンターが語る、クマへの対処法

tocana / 2014年5月16日 14時0分

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 現在、各地でクマの出没が相次いでいる。岩手県では、過去10年で最多の出没数であるとして、「注意報」まで発令された。またこのような現象は、山間部以外に暮らす人間にとっても決して無縁な話ではない。東京都でも八王子市から西側にはツキノワグマが生息しており、もはやクマは「日常的な猛獣」であると言える。誰もが一度は「クマとばったり出会ってしまったらどうしよう......」などと想像した経験があるハズだが、今その可能性が高まりつつあるのだ。

 では、現実にクマが目の前に現れた時、私たちはどのように対処したら良いのだろう。この点について、すでに識者によるさまざまな手引きが存在している。極真空手の創始者である大山倍達は、人間のみならずトラやゴリラ、そしてクマなどの猛獣とどう戦うかを本に著しているし、環境省は「クマに注意」という詳細な冊子も配布している。しかし、もしあなたがクマと出会った時に本当に生き延びたいのであれば、『クマにあったらどうするか: アイヌ民族最後の狩人 姉崎等』(筑摩書房)を読んでおくべきだ。


■達人が語る"鉄則"、そして真剣勝負

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『クマにあったらどうするか: アイヌ民族最後の狩人 姉崎等』(筑摩書房)
「クマに出会ったら死んだふり」や「クマはヘビが嫌い」、「鈴をつけて山に入ればクマがよってこない」など、迷信のように流布している様々な「クマ対策」、一体何が本当なのだろうか? 

・動いてはいけない

 生涯に60頭ものクマを仕留めたクマ猟の達人、姉崎等(1923~2013)の言葉を聞き起こした本書によれば、クマと出会ったら「動いてはいけない」のが鉄則だ。クマは逃げるものを追い、動くものを攻撃する習性がある。クマの姿に驚いて背を向けて逃げ出せば、間違いなく後ろからやられてしまう。だから、こちらからは動かず、クマから目を離さずにじっとしていれば、向こうから去っていくことが多いのだという。

・死んだふりは有効な場合も

 彼によると「死んだふり」は有効な場合もあるという。「クマは肉食じゃなくて、雑食だから人間を見てもすぐに襲ってくるわけではない。あちらも人間に出会ったらびっくりするぐらい、むしろ大人しい動物なのだ。死んだふりをしていれば、向こうの興奮が冷めて、命拾いをすることもあるだろう」とのことだ。

 実際、姉崎がクマを仕留めるときも、この習性を利用していた。クマと出くわしても、彼はしばらく動かない。相手がこちらを威嚇しようと唸り声を上げても、心を騒がせることなく、じっとクマが落ちつくのを待つ。そして唸り声が穏やかになってきたその瞬間、クマの急所をめがけてズドン! と一発お見舞いする。本書で語られる、こうしたクマとの真剣勝負は、まるで西部劇のワンシーンのようである。

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