アフリカのテロ組織に日本から資金が流れている!? 外交官が語った、「ボコ・ハラム」の闇

tocana / 2014年6月14日 13時0分

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 4月14日、ナイジェリア北部ボルノ州で、総勢200人以上の女子学生がイスラム原理主義組織ボコ・ハラムに誘拐されるという衝撃的な事件が発生した。この事件は、ナイジェリア政府とボコ・ハラムとの間で激しい抗争が継続していることを、世界に改めて認識させた。さらに今月9日、ボコ・ハラムは4月の誘拐事件の発生地にほど近い村で、約20人の女子学生を再び誘拐したと伝えられている。

 現在ボコ・ハラムについては様々な情報が錯綜しているが、その実態を正確に把握するべく、旧知の外交官に聞いた話をお届けしよう。なんとこの外交官によると、ボコ・ハラムの活動は私たち日本人にとって、決して「遠い国の話」では済まされない問題でもあるというのだ。

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■外交官は忠告する「他人ごとではない」

 外交官は、ボコ・ハラムの事件は日本人にとって決して他人ごとで済まされない問題であると忠告する。

「ボコ・ハラムは、アル・カーイダやムラービトゥーン、さらには昨年アルジェリアの天然ガス施設を襲撃したベルムフタール派など、他の過激な組織とも関係を持っているようです。リビアのカダフィ政権が崩壊したことで、サハラ砂漠全体の国境管理はほとんどできていません。こうした状況下、各国の過激組織は、内戦中リビアに流れた武器を容易に入手できるようになっています。アフリカ北部で活動している日本企業は、今のうちに最悪の事態に備えておくべきでしょう」

 2013年1月、アルジェリアの天然ガス精製プラントがイスラム系武装集団に襲われ、日本人10人を含む各国37人が犠牲になった事件は記憶に新しいが、同様のことが他の国でも充分起こり得る状況にあるというのだ。


■テロ組織と日本は、図らずも「あの材料」でつながっていた!

 また彼は、日本とアフリカのテロ組織の間にある、隠された関係も指摘した。

「ナイジェリアのボコ・ハラム、そしてスーダンのジャンジャウィード、ソマリアのアル・シャバーブなど、アフリカのテロ組織の重要な資金源の一つが、密漁象牙です。そして日本は、中国と並ぶ最大の象牙輸入国なのです。日本では印材として象牙が最良との考えがまだ根強いですが、合法を装って輸入される象牙の中にも実は密漁象牙が混じっている」

 アフリカゾウの保護を訴えるNGO「アフリカゾウの涙」によれば、1999年に一旦全面禁輸された象牙であるが、2000年には日本向けに約50トン、2008年には中国と日本に108トンが特別に輸出許可されている。これらは、自然死したアフリカゾウなどからアフリカ諸国政府が合法的に採取したものという触れ込みだが、行政機関に汚職のはびこっているアフリカでは、こうした象牙にもかなりの量の密輸象牙が含まれているらしい。そしてこの2回の特別措置により、密輸業者は将来も同様の措置が行われることを見込んで違法象牙の取引が活発になっているともいう。

 最後に外交官は次のように話を締めくくった。

「日本の印相学では、象牙が幸運を呼ぶ最良の印材とされているようです。しかし、日本で誰かが象牙の開運印鑑を買うと、それがアフリカゾウの生存を危機に陥れるばかりか、テロ組織に資金を与え、ひいては現地在住の日本人の生命を脅かすという構図が生じています。なんとも皮肉で悲しいことです」
(文=櫻井慎太郎)

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