まるで海の上の宇宙船!!  未知なる深海を旅する海洋調査艇「シーオービター」が超カッコイイ!!

tocana / 2014年7月14日 16時0分

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 フランスの「海の建築家」ジャック・ルージュリ氏によって考案された海洋調査艇シーオービターが、ついにその建設に着工した。シーオービターとは、船内で生活しながら海洋調査を行い、未知なる深海の謎を解明するための建築物だ。

 しかし、約30年間海の建築物について研究してきたルージュリ氏が考えたこの船の構想は、まるで海に浮かぶスペースコロニー! 一体どんな構造なのか? 以下に紹介する。

【画像は、コチラ→http://tocana.jp/2014/07/post_4449.html】

■シーオービターの構造

・海上部

 シーオービターは高さ60m。8階建ての構造で、建物の半分が海に沈んでいる。動力は両サイドにある2つのスクリューだが、普段は海流の流れを利用し巨大なブイのように浮遊している。ちなみに、スクリューを動かすには、再生可能エネルギーを利用するそうで、環境に優しい設計となっている。

 海上約19mにある調査艇の「目(イラストにもある、一番上の目のような形の部分)」からは海鳥やクジラ、イルカ、ウミガメなどの海洋生物の魚の狩猟を観察し、調査・研究することができ、8階にある研究室で収集したデータはすぐさま陸上チームにライブ配信できるようになっている。

・海中部

 海中には、特別に加圧された住居スペースやコミュニティルーム、ダイビングピットなどがあるそうだ。

 ちなみに、この特別加圧された住居スペース「水中加圧ゾーン」に滞在する者は、日々飽和状態で暮らすことで、水深100mまで潜ることができるようになるという(通常、陸で暮らす人間は水深50mまでしか潜れない)。

 また、住居スペース下の水中格納庫には、2人乗り潜水艇と、6,000mまで潜水可能な無人潜水艇も格納する。


■宇宙飛行士のトレーニングに最適?

 最新の海洋調査艇シーオービターであるが、人間がこのような状況下で暮らすのは国際宇宙ステーションで生活する宇宙飛行士と同じ条件だということで、将来の月面基地建設や有人探査計画に向けて訓練するための空間シュミレーターとしてNASAやESA(欧州宇宙機関)も注目。閉ざされた空間の中での集団生活ということで、16人の乗組員の心理状態の変化を調べるのにも有効だ。

 これらのことから、人々の関心と期待が高いシーオービターであるが、建築費が約48億円と大変高額であり、それが最大の欠点とされていた。しかし、フランスのクラウド資金調達サイト「KissKissBankBan」を利用し、調査艇の「目」の建設を開始するための4800万円の調達に成功。

 ルージュリ氏と彼のチームはまだまだ懐の深い資金援助を募集し、なんとか2016年の出航を目指している。まだまだ謎だらけの深海だが、ルージュリ氏の熱い思いのおかげで、まだ発見されていない海洋生物に出会える日が来るかもしれない。
(文=福島沙織)

参考:「POPULAR SCIENCE」「Sea Orbiter」 画像:SeaOrbiter®/Jacques Rougerie。「Sea Orbiter」より

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