【新事実】女性同士のセックスでもHIVに感染する! 一体なぜ?

tocana / 2014年7月14日 19時0分

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 かつては「死の病」だったHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染。だが今では数多くの治療薬の登場で、治療を続けていれば、体内からウイルスを完全になくすことはできないものの、死はかなり避けられるまで進歩している。

 HIVというと、男性同性愛者同士か男女同士の性行為で感染するというのが一般社会だけでなく、医学界でもほぼ常識化されていたが、実は、今年に入ってアメリカのテキサス州で女性同士のセックスでHIVに新たに感染した事例が報告された。女性同士のセックスでの感染報告はほぼ世界初と言っていい。

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■なぜ感染? 女性同士のセックス

 女性同士のセックスというと、一般にはオーラルセックスが中心。中にはいわゆるバイブレーターなどの器具を用いる場合もある。

 今回、女性同士のセックスで感染が確認されたのは、テキサス州在住の46歳の女性。彼女は厳密にいえば両性愛者だったが、感染判明時点からさかのぼって過去5年間は3人の女性のみしかパートナーはいなかったという。

 日常的に売血をしていて、2012年3月の売血時はHIV感染は確認されなかったが、翌4月に発熱、下痢、のどの痛み、筋肉のけいれんなどの症状で病院を受診し血液検査したが、再びHIV感染陰性。ところが、同じ4月中に再び売血に行き、その時の検査でHIV感染陽性とわかった。

 過去に女性同性愛者のHIV感染報告がなかったわけではない。ただ、HIV感染は性行為だけでなく、注射器での麻薬の回し打ち、刺青、鍼治療、輸血、移植手術などでも感染する。過去の女性同性愛者の感染事例は、こうした性行為以外のリスク因子があったため、女性同士のセックスが原因の感染とは断定できなかったのである。

 しかし、このテキサス州の女性のケースでは性行為以外の感染リスクはなかった。そして、過去6カ月間交際していた43歳の女性パートナーが既に08年、HIV陽性と診断されていたことがわかっている。しかも、このパートナー女性はHIV感染者に必要な抗ウイルス薬の服用治療を09年2月に開始しながら、10年11月以降は勝手に中止していたのだ。

 調査の結果、2人はバイブレーターなどの玩具を共用し、その際に出血したこともあったほか、生理中にも行為に及んでいたことがわかっている。そして決定的だったのは、検査で2人の体内から見つかったウイルスの3つの遺伝子領域で、遺伝子配列の98%以上が一致したこと。このことは43歳の女性から46歳の女性に感染したことを物語っていた。


■意外と感染率は低いHIV、しかし...

 実は意外に知られていないことだが、HIVは元々ウイルスの中でも感染力は弱く、どちらかがHIV感染者の男性同性愛者間、異性間のセックス1回当たりで、もう一方のパートナーに感染する確率は0.1%以下とされる。

 現在、治療に使われている複数の抗ウイルス薬の併用療法をしていれば、血中などのウイルス量は大幅に抑えられるため、さらに感染確率は減少する。つまり今回のケースは極めてまれな感染なのは明らかである。

 そのことは改めて2つの当たり前のことを教えてくれている。まず、HIVに感染したら医師の指示に従って適切な治療を行い、かつそれを継続すること。そして同性間、異性間のいずれのセックスでもHIVを含む感染症の危険からは逃れられず、感染防止の対策もある程度必要であるということだ。
(文=チーム・ヘルスプレス)

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