【マレーシア航空機撃墜事件・動画】乗客が撮影した離陸直前のありふれた搭乗風景に無念さがこみ上げる!

tocana / 2014年7月25日 8時0分

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 7月17日にウクライナ東部上空で撃墜され、搭乗者全員が死亡したマレーシア航空MH17便の悲劇は、原因をめぐって様々な物議を醸し、国際政治上の大問題に発展してきている。

 その一方で、乗客乗員298名の身元が明らかになるにつれ、犠牲者を悼む親族や友人、関係者たちの悲痛の声がネット上で数多く聞こえはじめた。また、犠牲者の生前の写真などの情報も多数公開され、今回の悲劇を改めて痛切なものにしている。

 そして現在、乗客の1人であったマレーシア人、アリ・ムハマンド・サリムさんが撮影した、MH17便の離陸直前の動画が発見されて注目を集めている。ここに写っている人々は、全員が帰らぬ人となってしまったのだ。普段と何一つ変わることのない10数秒間の搭乗風景に、事故の無念さが余計にこみ上げてくる。

【動画はこちらから→http://tocana.jp/2014/07/post_4502.html】


■離陸直前に投稿された動画

 ニュース情報サイト「News.com.au」によれば、アリさんは、この動画を撮影後すぐに写真共有サービス「インスタグラム」上にアップロードしていた。その後「YouTube」と「フェイスブック」に転載されたということだ。動画の公開から数時間後、もちろん彼も悲劇に巻き込まれ命を落としてしまった。

 兄のザキさんによれば、アリさんはオランダ・アムステルダムの大学で心理学の学位論文の執筆中であったが、家族に会うため休暇を取り、マレーシアに帰国しようとしていたということだ。

「姉からこのニュースを聞いてすぐに空港に駆けつけたんだ。そこで残念ながら搭乗者リストの中に弟の名前を見つけてしまった......。こんなことが無ければ、ちょうど今頃は家族共々とても楽しいひと時を過ごしていたに違いない」(取材に答える兄のザキさん)


■悲しみに咽ぶ犠牲者の遺族

 残念ながら今回犠牲になってしまった人々の生前の肖像を、英紙「Mirror」も報じている。

 オランダ在住のイギリス人国際弁護士ジョン・アレンさん(44歳)は、妻サンドラさんと3人の息子とともに家族旅行を楽しむべくインドネシアへと向かう機中で、全員が命を落とすことになってしまった。アレンさん一家は、オランダの地元サッカーチームの熱心なサポーターとしても知られ、チームやサポーターのメンバーからも追悼の言葉が続々と届けられているという。

 ジョン・アレンさんの姉、ワンダー・アレン・スミスさんは「聡明な弟と彼の美しい妻、3人の素晴らしい子供たち......、私の家族が丸ごといなくなってしまった」と取材に答え、悲しさと悔しさをあらわにしている。

 2児の父親、ロバート・アレイさん(28歳)も今回の事件の犠牲者である。イギリス・ギルドフォード出身のアレイさんは犬のブリーダーで、妻と子供とともにニュージーランドに住んでいた。

 ショックを隠せないアレイさんの親戚の1人は、「彼は私たちの宝でした。彼は多くの人々に愛と力を与えてくれました。今まで彼が身近にいた幸運を神に感謝しています」と親族を代表して語った。


 今後の国際情勢を揺るがしかねない重大な政治問題に発展した今回の撃墜事件だが、これらの動画や写真を見れば、なによりもまず犠牲となった死者を悼むことが先決であることを改めて思い知らさせる次第である。
(文=仲田しんじ)

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