【佐世保高1女子殺害】“笑わない少女“の心の闇 ― 臨床心理士「自分が何者なのかもわかっていない」

tocana / 2014年7月29日 21時0分

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 長崎県佐世保市の県立高校1年、松尾愛和さん(15)を殺害したとして、殺人容疑で逮捕された同級生の少女(16)。一部の報道によると、名士の一家に生まれ、成績も良く、スポーツもでき、芸術的な才能があるなど、非常に多才であった一方で、「笑わない子」「暗い」「変わった子」などの周囲の評価が伝えられている。また、小学校6年生の時に、同級生の給食に水道水で薄めた塩素系の液体漂白剤を混入していたことがわかり、母親が土下座し、父親は学校側の管理を問題視し、責めたという報道もある。

 殺害の動機について、「人を殺してみたかった。遺体をバラバラにしたかった」と答えた少女。一体彼女の心には何があったのか? 臨床心理士に聞いた。事件の全貌がまだ明らかになっていないこと、また、この事件についてまだ臨床心理士自身が本格的な調査・研究に至っていないこともあり、名前は出せないとの返事をもらったが、わかる範囲で答えてもらった。


■家庭環境は関係ない

「まずは、とても残念な気持ちでいっぱいです。どうしてこの犯行を未然に防ぐことができなかったのか...。そして、『名士の子』『父親の再婚』『変わった子』など、まるで家庭環境が原因でこのような犯行が起きたかのような軽々しい報道に憤りを感じています。人間の心は誰にもわかりませんし、『名士の子』という背景は実は何の意味も持ちません。そのような家の子だから、どんなによい成績を取っていても周りは『名士の子』と片付ける。または、何か過ちを犯すと『名士の子なのに』と言われる可能性もあります。ですから、たまたま『名士の子』が事件を起こしたにすぎないのです」


■異物混入事件を起こした時、周りがきちんと整理すべきだった

「まず、ポイントとなるのは、小学校6年生の時に異物を混入した事件でしょう。この時、学校や保健所、児童相談所がどのような対応をしていたのか? 少女だけでなく、母親を継続的にサポートできていたのかどうかが気になります。この事件で少なからず親は糾弾されたでしょうから、その後、地域がこの一家をどのような目で見ていたのかも調べなければなりません。こういった事件が起きると、周りは子どもを怖がり、避けてしまうことが多いのですが、それは大きな問題です。この事件の時、子どもをどのように守り、また犯してしまった過ちに対してどのように理解をさせていたのか? 対応を誤っていた可能性がないか探るべきでしょう。つまり、今回の事件は、周りが少女の心や親の心を見過ごした結果である可能性があるのです」

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