奥秩父の奇祭「甘酒こぼし」 に行ってきた! 裸の漢たちが200リットルの甘酒をぶっかけ合うカオス

TOCANA / 2014年8月15日 7時30分

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 男たちがふんどし姿になって、甘酒をかけあう祭り......といえば、「甘酒こぼし」の奇祭たるゆえんがわかるだろう。伝承によれば、この祭りの起源はヤマトタケルの時代にまで遡る。ヤマトタケルが奥秩父・三峰山で射止めた大猪をよく見たところ、これはこの地を荒らしていた山賊であった。人々は、ヤマトタケルに感謝を捧げ、にごり酒を献上。さらに、736年には疫病が流行したため、にごり酒を甘酒に変え、裸になって疫病流しを祈願する儀式へと発展する。

【写真・動画はコチラ→http://tocana.jp/2014/08/post_4530.html】

■甘酒を試飲 口に合わない味


 池袋駅からおよそ2時間で、秩父鉄道の終点・三峰口駅にたどり着く。さらに、ここから深い渓谷となった荒川を渡り20分も歩けば、すでに人里離れた山の中。秩父市・猪鼻地区にある熊野神社で毎年7月の第四日曜日にこの奇祭は行われている。朝10時から式典を行い、その後直会(なおらい)と呼ばれる宴会を開催。13時から行われる甘酒こぼしの開始以前から、すでに男たちはへべれけだ。観光客も、甘酒のふるまいに預かれるということで、ひと口試飲させていただいた。

 神社境内の一角に置かれた樽には、前日から寝ずの番で作られた甘酒がタップリと入っている。その量はなんと200リットル! まず驚くのはその色だろう。麦と米麹が使われた甘酒は、正月で神社で飲む白濁した甘酒とは異なり、黄色い色をしている。そしてひと口含んでみたところ、甘みよりも、ツーンと酸っぱい味が口の中に広がってくる。正直、あまり口には合わない味だったが、保存会の会長によれば「今年はいい甘酒ができた」ということ。だがもちろん、この後、男たちがその甘酒を口にすることはない。


■集落外から集められた筋肉質な男たち

 いよいよ祭りの時間が近づき、ふんどし姿になった男たちが境内に現れる。その数およそ30人。よく見てみると、筋骨隆々とした若者の参加者が多いようだ。いったい、どうしてこんな山奥の集落に、こんなにも若い人たちがいるのだろうか? その疑問は、地元住民の話で解き明かされた。「かつては80軒近くの家があり、多くの若者がいたけど、今では39軒しか残っておらず老人ばかり。だから、甘酒こぼしの参加者を全国から募っているんです」今年、甘酒こぼしに参加した地元住民はほんの数人。あとの20名あまりは、集落外からの参加者だという。

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