【STAP】笹井氏の自殺と大量のビラ ― 記者も呆れた、あの世の言葉とは?

tocana / 2014年8月15日 11時0分

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【事件記者が綴る暗黒のアナザーストーリー】

 日本の科学界を揺るがすスキャンダルに発展したSTAP細胞論文問題が、最悪の結末を迎えた。理化学研究所の小保方晴子・研究ユニットリーダーとともに疑惑の論文を世に出した、理研発生・再生科学総合研究センター(CDB)・笹井芳樹副センター長が、自身の研究室がある理研の関連施設で自ら命を絶ったのだ。

 論文問題の「キーマン」とされた笹井氏。その突然の死は各方面に大きな衝撃をもたらした。

「共著者として関わったSTAP細胞の再現実験はもちろん、iPS細胞から作った網膜移植臨床実験など、彼が関わっていたいくつかのプロジェクトにも影響が及ぶことは間違いない」(理研関係者)

 笹井氏は、再生医療研究の第一人者であっただけでなく、プレゼン能力や組織の管理者としての力量もずば抜けていた。

「国からの予算獲得に尽力し、神戸市が進める理研CDBを中核とした都市計画『医療産業都市構想』でも重要な役割を担った。『マルチプレーヤー』を失った理研が受ける損害は計り知れないものになる」(同)

 笹井氏は家族に宛てた遺書に、「マスコミなどからの不当なバッシング、理研やラボ(研究室)への責任から疲れ切ってしまった」と書き残している。論文問題が、科学の世界での話を飛び越え、お茶の間の話題のタネになるまでに「劇場化」してしまったことが、笹井氏を追い詰めたという側面があったようだ。


■大量のビラを配る集団現る
 
 笹井氏にとって、生前最後の公の場となった4月の会見。その舞台となった都内の会場で、狂騒ぶりを象徴するような出来事が起きていた。

 当時、現場を取材したスポーツ紙記者がこう振り返る。

「会見が行われたのはお茶の水の駅前にある会議施設です。会場には、300人以上の報道陣が詰め掛けたが、集まったのはマスコミだけではなかった。会場の外に大量のビラを配る集団が現れ、周囲の注目を集めていました」

 大きなプラカードを手に「号外で~す」と声を張り上げるネクタイ姿の男性や、通行人に笑顔を振りまく若い女子大生風の女性。昼下がりのオフィス街で異彩を放っていたのは、科学の世界とは縁遠いようにもみえる集団だったという。

「笹井氏の会見に合わせて、『幸福の科学』の信者たちが集まってきていたのです。配っていたのは、教団の広報誌である『Liberty』の『号外』と称するビラ。その内容を見て、思わず苦笑してしまいましたよ」(前出のスポーツ紙記者)

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